中国市場の日系車・・・「衰退」と表現するのは不適切=中国メディア

 中国メディアの中国汽車網は20日、中国自動車市場における2014年の日系車の販売台数には「低迷」といった修飾語が付随することが多かったとし、多くのメディアが「日系メーカーは衰退している」と報じたことを紹介する一方、「日系車の市場シェアが回復する兆しが徐々に見えている」と論じた。  記事は、「確かに日系車の14年の販売台数は楽観視できるものではない」としながらも、13年の販売台数と大差がなかったことを指摘したうえで、「前進することも難しくなっているこの時代において、13年と大差ない数字を残した日系車には公正な評価を下す必要がある」と指摘した。  続けて、中国市場で日系車の販売が落ち込み始めたのはトヨタが2010年にかけて実施した大規模リコールが発端だったとし、その後の東日本大震災や沖縄県の尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる一連の動きの影響を受けて、日系車の中国でのシェアは3年で3ポイントも減少したと伝えた。  続けて、12年は日系車にとって中国市場での大きな分岐点になった年だったとし、「中国の消費者の間で、恐らく12年から日系車は“坂を転がり落ちている”との印象が形成されてしまった」とする一方、12年から14年にかけて日系車の市場シェアは「小幅な変動に留まっているのが事実」であり、「衰退」と表現するのは不適切と論じた。  さらに記事は、ドイツ系や米国系の自動車メーカーが14年に販売台数を前年比10%以上も伸ばしたことに比べれば見劣りするものの、「日系メーカーの乗用車も前年比5.6%増であり、決して悪い数字ではない」と指摘。  また、日系メーカー各社が新車投入やモデルチェンジの頻度を上げ、プロモーションにおいても従来の「エコ」を売りにした内容から、中国の消費者がもっとも重視する「安全性」を前面に打ち出すように変化していることを上げ、日系車の市場シェアが回復する兆しが徐々に見えていると報じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Songquan Deng/123RF.COM)
中国メディアの中国汽車網は20日、中国自動車市場における2014年の日系車の販売台数は「低迷」といった修飾語が付随することが多かったとし、多くのメディアが「日系メーカーは衰退している」と報じたことを紹介する一方、「日系車の市場シェアが回復する兆しが徐々に見えている」と論じた。(イメージ写真提供:(C) Songquan Deng/123RF.COM)
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2015-01-23 09:00