中国レアアース、「関税」を撤廃すれば「資源税」の引き上げか=中国メディア

中国メディアの一財網は21日、中国商務部が同日に実施した定例記者会見において、レアアースの輸出割当制度の廃止にともなう関税の変更について、2015年5月2日まで現在の関税のまま据え置くと発表したことを伝え、「レアアースの関税撤廃に向けて初めて明確なスケジュールが示された」と報じた。
記事は、商務部の沈丹陽報道官が「国内と国外の2つの市場と、資源の管理という観点から総合的に考えたうえでレアアースの輸出割当制度を廃止する」と述べたことを紹介し、中国は今後も世界貿易機関(WTO)の規則に則って資源の管理と保護を強化すると述べたと紹介した。
さらに、輸出割当制度の廃止よりもレアアース市場に大きな影響を与えるであろう関税撤廃の有無に大きな注目が集まっていたとし、業界関係者の話として「関税を撤廃した場合、中国政府は資源税に対する調整を行うはずだ」と指摘。さらに、レアアースがこれまでのように「取るに足らない価格」で取引されないよう、中国は輸出量および輸出価格を調整するだろうと論じた。
一方で、レアアースの資源税を引き上げることは関税撤廃に対する「代替案」となる可能性があると指摘したうえで、業界内では「資源税の引き上げによって、盗掘などによって生産された非合法のレアアースの生産コストが相対的に低下するため、非合法のレアアースが再び大量に流通するのではないかと懸念が高まっている」と伝えた。
さらに記事は、「非合法のレアアースの流通を取締り、市場に供給される量を減少させることが今後の取り組みの重点となる」としたほか、中国政府は業界再編を通じてレアアース産業に対する全面的な管理を行う見通しだと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの一財網は21日、中国商務部が同日に実施した定例記者会見において、レアアースの輸出割当制度の廃止にともなう関税の変更について、2015年5月2日まで現在の関税のまま据え置くと発表したことを伝え、「レアアースの関税撤廃に向けて初めて明確なスケジュールが示された」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-01-23 10:30