湾岸6カ国で「鉄道建設計画」・・・中国が改めて意欲

 広東省メディアの21世紀経済報道は21日付で、「高速鉄道の海越えが加速、湾岸6カ国の2000億米ドル(約23兆6000億円)鉄道建設が待っている」と題する記事を発表した。アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェートなどアラビア湾に面する6カ国で、鉄道建設の動きが活性化しつつある状況に注目した。  記事はまず、メキシコの首都、メキシコ市と同国中部のケレタロを結ぶ総距離210キロメートルの高速鉄道整備計画に触れた。メキシコ政府は同計画について2014年11月3日、中国企業を中心とする企業連合に発注すると発表したが、同月6日夜に撤回した。  撤回の理由は「高速鉄道建設プロジェクトに応札する企業が少なすぎた」や「発注決定までの時間が不十分。落札までの過程における合法性や透明性に対する疑惑発生を避けるため」とした。その後改めて、入札締切日を2015年7月14日として、同月31日に結果を発表すると表明した。  記事は、「中国企業は、競争となるその他の多くの他国の企業と比較して、コスト面でも技術面でも一定の優位さがある。(仕切り直しとなる)今回の入札が公平で合理的、透明に進められるなら、中国企業には再び勝利するチャンスがある」との見方を紹介した。  その上で、「鉄道建設そのものでは多くの利益が出るとはかぎらない」と紹介した上で、鉄道建設に伴う車両などの装備納品、輸送サービス、運営や補修、さらに周辺地帯の土地、鉱山、港湾などの開発が多くの利益を生み出すと説明した。  記事は、最近になりアラビア湾に面する6カ国(湾岸6カ国会議)が「鉄道建設のために2000億米ドルを投じる」、「現在は155億米ドル(約1兆8300億円)を投じ、6カ国の鉄道のネットワーク化を進めている。2018年に完成」と紹介。  中国政府・国家発展改革委員会(発改委)総合運輸研究所の劉斌研究員は「湾岸国は資金力が極めて強く、国土面積は比較的小さい。高速鉄道の建設には極めて適している。中国はこの分野の技術は(他の高速鉄道技術国と比べ)相対的に成熟しており、比較的低価格に建設できる」として、アラビア湾岸6カ国における高速鉄道建設について期待を示した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Ping Han/123RF.COM)
 広東省メディアの21世紀経済報道は21日付で、「高速鉄道の海越えが加速、湾岸6カ国の2000億米ドル鉄道建設が待っている」と題する記事を発表した。アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェートなどアラビア湾に面する6カ国で、鉄道建設の動きが活性化しつつある状況に注目した。(イメージ写真提供:(C) Ping Han/123RF.COM)
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2015-01-23 10:45