中国は「労働集約型」から脱皮できるか 「60年代の日本と同じ状況に」と有識者見解=香港メディア

香港メディア・鳳凰網は21日、北京大学教授で著名な経済学者である林毅夫氏が21-24日に行われている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で中国国内の賃金急上昇について触れ、「1960年代の日本、1980年代の『アジア四小龍』と同じ状況だ」と解説したことを報じた。
記事は、林氏が労働集約型産業の中国において賃金が絶えず上昇し続けているとしたうえで、「1960年代の日本で賃金上昇が起きたことで、労働集約型産業が(日本から)アジア四小龍(台湾・韓国・香港・シンガポール)へとシフトし、同地域の工業化、ブランド化実現を後押しした」のと同じ状況が生じると予測したことを紹介。さらに、80年代にはアジア四小龍でも賃金上昇が発生し、中国大陸へと労働集約型産業が移転、中国が「世界の工場」となったという同様の「事例」も挙げたとした。
また、林氏が「発展の状態としては日本の60年代、アジア四小龍の80年代と一緒」とする一方で、規模の上では過去の2事例とは異なることを強調、それぞれ当時の日本における製造業雇用者数が970万人、韓国の製造業雇用者が230万人だったのに対し、現在の中国は1億2400万人と「日本の12倍、アジア四小龍の22倍だ」と説明したことを伝えた。
そして、巨大な規模を持つ中国の労働集約型産業が発展途上国にシフトすることで「全世界に新たな工業化のムーブメントを引き起こす可能性がある」と説明、「世界の発展や貧困問題解決、そして中国の発展にとってもメリットとなる」と論じたとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)
香港メディア・鳳凰網は21日、北京大学教授で著名な経済学者である林毅夫氏が20-24日に行われた冬季ダボスフォーラムで中国国内の賃金急上昇について触れ、「1960年代の日本、1980年代の『アジア四小龍』と同じ状況だ」と解説したことを報じた。(イメージ写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)
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2015-01-23 11:00