ライドオン・エクスプレスはIPO直後の高値を突破、中期成長力を評価して一段高の可能性
フードデリバリー事業のライドオン・エクスプレス <6082> (東マ)の株価は、12月3日のIPO直後の高値を突破した。中期成長力を評価して一段高の可能性があるだろう。
フードデリバリー事業(宅配寿司「銀のさら」や宅配御膳「釜虎」など調理済み食材の宅配事業)を直営店とFC店で全国展開している。主に団塊~シニア層マーケット向けにビッグデータを活用して事業展開し、宅配寿司・釜飯カテゴリーにおいて圧倒的な市場シェアとブランド力を誇っている。直営店とFC店を戦略的に配分していることも特徴だ。
宅配事業では自社ブランドの宅配寿司「銀のさら」、宅配御膳「釜虎」、シニア向け宅配弁当「銀のお弁当」、宅配とんかつ「あげ膳」、宅配カレー「カレーキャリー」と、提携レストラン宅配代行サービスのファインダイン事業を展開し、その他事業では新しいアートを創作するサービス「リトルアーティスト」を展開している。
宅配事業は1拠点で複数ブランド店舗を展開している。13年9月末時点の宅配拠点数は直営81拠点とFC287拠点の合計368拠点、ブランド別店舗数は主力の「銀のさら」362店舗や「釜虎」182店舗など合計562店舗(直営153店舗、FC409店舗)である。またファインダイン事業の提携レストラン数は248となっている。
中期成長戦略として、ブランド力の高い「銀のさら」を核とした宅配拠点数の増加、1拠点で複数ブランド店舗を運営する複合化戦略の推進、ファインダイン事業の展開加速、デリバリーネットワーク戦略(BtoC型デリバリープラットフォームの構築)を掲げている。フードデリバリー市場は高齢人口の増加、女性の社会進出による家庭内調理時間の減少、小規模世帯の増加、インターネットの普及などを背景として拡大基調である。店舗の立地・面積・設備などの制約を受けにくい優位性も発揮して収益拡大基調が期待される。
今期(14年3月期)の業績(非連結)見通しは売上高が前期比2.8%増の165億83百万円、営業利益が同68.4%増の9億12百万円、経常利益が同69.1%増の9億01百万円、純利益が同2.2倍の5億10百万円としている。宅配事業の新規出店、食材調達先見直しによる粗利益率改善、ファインダイン事業の配達効率化による収益改善、不採算だった中華宅配事業の譲渡などで、先行投資費用や新規上場費用などを吸収する。
株価の動きを見ると、12月3日の初値3105円(公開価格2000円)後に高値3260円まで上昇した。その後一旦は利益確定売りが優勢になったが、12月5日に付けた安値2570円から切り返しの動きとなった。そして1月22日には前日比385円(12.32%)高の3510円まで急伸し、上場直後の高値を一気に突破した。中期成長力を評価する流れだろう。
1月22日の終値3510円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS122円09銭で算出)は29倍近辺である。IPOから2カ月弱で株価は落ち着きどころを探る時期だが、IPO人気一巡による調整幅が浅く、早くもIPO直後の高値を突破しただけに一段高の可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
フードデリバリー事業のライドオン・エクスプレス<6082>(東マ)の株価は、12月3日のIPO直後の高値を突破した。中期成長力を評価して一段高の可能性があるだろう。
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2014-01-23 09:15