「新シルクロード」構想進める中国・・・欧州までの「鉄道輸送」が激増

 中国鉄路総公司によると、中国から欧州中部向け列車本数は2014年、前年比285%増の308便だった。貨物輸送の盛況のためで、コンテナ2万6070TEU(貨物容量の目安を表す単位)を輸送したという。  中国から欧州に向かう鉄道は、内モンゴル自治区の満洲里から国境を越えロシアのザバイカリリスクに入る「東通路」、同自治区エレンホトから国境を越えモンゴル国のザミンウド(ザミンウデ)に入る「中通路」、新疆ウイグル自治区のコルガスで国境を越える「西通路」の3つのルートがある。  中国は、中央アジアから欧州に至る陸路交通の充実をめざす「新シルクロード」あるいは「1つのベルト、1つの道」構想を進めており、2014年下半期から列車の運行系統を調整中で、それまで7つのルートで走らせていた列車を、最終的には19ルートでの輸送として、利便性を向上させる考えだ。  また、国際列車の速度としては、「24時間で1000キロメートル。全行程12日間」の目標を置いた。中国から欧州までの海運による物流は約1カ月程度が必要なので、鉄道輸送の方が輸送時間を大幅に圧縮できることになる。  さらにロシアやカザフスタンの鉄道機構との協力を含め、コンテナによる郵便小包輸送やなども開始。また、「保温貨物列車」も実現した。「保温貨物列車」は、冬季における電子部品の輸送などの際に有効という。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
中国鉄路総公司によると、中国から欧州中部向け列車本数は2014年、前年比285%増の308便だった。貨物輸送の盛況のためで、コンテナ2万6070TEUを輸送したという。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-01-23 17:00