中国の「シャドーバンキング」が健在・・・新たに「グレーな金融システム」=中国メディア

 英紙フィナンシャル・タイムズは22日、中国当局の監視強化にもかかわらず「影の銀行(シャドーバンキング)」は今なお成長を続けていると伝え、さらに新しい形式の“グレーな金融システム”も台頭していると報じた。中国メディアの環球網が23日付で伝えた。  記事は、中国のシャドーバンキングに関する報告書において、米国の格付け会社ムーディーズが「中国の国内総生産に対するシャドーバンキングの規模は今なお拡大している」と指摘したことを紹介。同報告書によれば、シャドーバンキングの対GDP比は13年末の66%から14年末には71%に上昇し、金額としては45兆元(約845兆円)規模に達した。  続けて、中国はマネーの流れを正規の銀行業に振り向けるよう努力しているものの、非正規の銀行によるサービスと金融商品の規模は今なお巨大であると指摘した。  さらに、シャドーバンキングとは別に、新しい金融システムとしてネット上の融資プラットフォームが台頭し、成長を続けていると紹介、また証券会社が投資家に資金や株式を貸し出す「信用取引」も急拡大しているとし、中国政府は急拡大する信用取引に歯止めをかけようとしており、またそれを背景に、上海総合指数も急上昇したことがあると伝えた。  記事は、すでにある程度の実態が把握されているシャドーバンキングとは異なるグレーな金融システムが中国で台頭してきていることに懸念を示したうえで、さらに「ネット上の融資プラットフォームなどは具体的な融資残高を把握するデータが不足していること」を挙げ、中国の不透明な金融システムに警鐘を鳴らした。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Pan Demin/123RF.COM)
英紙フィナンシャル・タイムズは22日、中国当局の監視強化にもかかわらず「影の銀行(シャドーバンキング)」は今なお成長を続けていると伝え、さらに新しい形式のグレーな金融システムも台頭していると報じた。中国メディアの環球網が23日付で伝えた。(イメージ写真提供:(C) Pan Demin/123RF.COM)
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2015-01-23 17:30