中国の商業銀行 「不良債権比率」が上昇=中国メディア

中国メディアの中国新聞社は1月23日、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が同日発表したデータとして、2014年12月時点における中国国内の商業銀行の不良債権比率は1.29%に達し、14年9月末の1.16%に比べて0.13ポイントも上昇し、過去4年で最高の水準に達したと伝えた。
記事は、中国の商業銀行はリスクの程度に応じて、企業への融資を「正常」、「関注」、「次級」、「可疑」、「損失」の5つに分類しており、「次級」、「可疑」、「損失」の3つを不良債権と定義していることを紹介。
さらに中国の不良債権比率が上昇している要素として、中国の経済成長率の鈍化のほか、不動産価格の低迷、中小企業の経営が低迷したままであることなどを挙げる一方で、各商業銀行は貸倒引当金による不良債権カバー率が200%を超える水準を保っているため、資産の質に大きな問題が発生する可能性は低いと論じた。
続けて、銀監会が発表したデータとして、14年12月末時点の不良債権カバー率は商業銀行全体で230.5%に達しており、さらに自己資本比率は12.93%と比較的高い水準を保っていると紹介した。
一方で記事は、各銀行の間で資産の質に対する懸念が徐々に高まりつつあるとし、14年12月に中国銀行業協会が発表した報告では、今後3年以内に不良債権比率が1-3%に上昇すると予測した銀行は30%ほどに達し、前回調査に比べて5%ほど上昇したと伝えた。
さらに、中国の商業銀行がリスクとして認識しているのは「不動産市場の調整」と「過剰生産能力を抱えた企業の淘汰」だとし、今後3年以内に「環境に負荷を与える業界や不動産業において不良債権が多く発生する可能性がある」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
中国メディアの中国新聞社は1月23日、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が同日発表したデータとして、2014年12月時点における中国国内の商業銀行の不良債権比率は1.29%に達し、14年9月末の1.16%に比べて0.13ポイントも上昇し、過去4年で最高の水準に達したと伝えた。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
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2015-01-26 09:15