日本経済は「原油価格下落」をチャンスにできるか=中国メディア

 中国メディアの海外網は24日、原油価格の下落を受け、日本は2%のインフレ目標の達成は極めて困難になったとしながらも、原油価格の下落は貿易赤字をもたらしていたエネルギー輸入価格の下落につながるため、貿易赤字も減少する見通しだと伝えた。  記事は、貿易赤字の減少は日本にとって良いことだと指摘する一方、日本国内の声として、原油価格の下落は「逆オイルショック」だと警戒する声もあると紹介。さらに、冬が終われば欧州や中国で原油需要が大きく減退するため、原油価格はさらに下落する可能性があるとの声もあると紹介した。  続けて、甘利明経済再生相がこのほど原油価格が3割下落すると、日本はエネルギー輸入のうち4兆円の支出削減につながると述べ、「すでに5割ほど下落していることから7兆円の削減につながる見通し」と語ったことを伝えた。  一方で、原油価格が5割も下落してしまえば、日銀が掲げる2%のインフレ目標の達成は不可能だとし、原油価格の下落によってさまざまな原材料の価格や日用品、食料品の価格も大きく下落するだろうと指摘。原油価格の下落によって日本は経済低迷の原因となったデフレからの脱却は難しくなるとの見方を示した。  また記事は、甘利明経済再生相が「原油価格の下落は日本経済にとってメリットは大きいものの、産油国にとっては深刻な問題」と述べたことを紹介し、中東の産油国だけでなく、天然ガスを輸出しているロシア、鉄鋼資源を輸出しているブラジルなどは経済に打撃を受けていること伝え、日本経済の外部環境は決して楽観できない状況にあると指摘。  さらに欧州経済もデフレに突入しそうだとし、「中国経済は2015年も7%以上の成長率を確保できそうだが、日本の世論は今なお“脱中国”を叫んでいる」としたうえで、日本が原油下落によるチャンスをものにできるかは考察の余地があると結んだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの海外網は24日、原油価格の下落を受け、日本は2%のインフレ目標の達成は極めて困難になったとしながらも、原油価格の下落は貿易赤字をもたらしていたエネルギー輸入価格の下落につながるため、貿易赤字も減少する見通しだと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-01-26 09:15