【為替本日の注目点】ユーロ全面安「パリティー」を目指すかが焦点
NY市場
ECBの量的緩和決定の影響からユーロが大きく下落したことでドル円も117円台半ばまで売られる。米長期金利の低下や原油安などもドル円の上値を抑えた。ユーロドルは量的緩和策の決定や、ギリシャの政局不安を手がかりに大幅続落。欧州市場では1.1115まで売られる場面も。
株式市場は反落。企業決算の悪化が重石となり、ECBの量的緩和効果を相殺。ダウは141ドル下落し、ナスダックは7ポイント上昇。債券価格は反発。ECBの量的緩和やギリシャの総選挙を控え買い物を集める。長期金利は1.79%台まで低下。金は反落し1300ドル台を割り込む。原油価格も下落し45ドル台に。
12月中古住宅販売件数 → 504万件
ドル/円 117.54 ~ 118.21
ユーロ/ドル 1.1116 ~ 1.1289
ユーロ/円 130.91 ~ 132.97
NYダウ -141.38 → 17,672.60ドル
GOLD -8.10 → 1,292.60ドル
WTI -0.72 → 45.59ドル
米10年国債 -0.095 → 1.790%
本日の注目イベント
日 日銀金融政策決定会合議事要旨(12月18、19日分)
日 12月貿易収支
独 独1月IFO景況指数
米 議会予算局、財政・経済見通し発表
ユーロドルの下げが止まりません。ECBの量的緩和決定を受けてさらに売り込まれ、先週末の欧州市場では一時1.1115まで下落しました。目先のメドである「1.10」、あるいは「パリティー」も手の届く水準までユーロ安が進んでいます。ユーロは対円でも売られ、ユーロ円も2013年11月以来となる130円台まで下落し、ユーロ全面安の展開です。昨日総選挙が行われたギリシャでは、急進左派連合の勝利が確実との報道も入っています。選挙結果を受けて、ユーロがもう一段売られるのかどうか、ユーロから目が離せない状況です。
ブルームバーグ・ニュースによると、25日投票の総選挙はツィプラス党首率いる野党・左派連合(SYRIZA)の圧勝が確実な情勢です。同ニュースは、第1党になるのは間違いないと伝えているものの、現時点では過半数を獲得することができるかどうかは不明としています。野党・左派連合は、緊縮財政反対を表明しており、緊縮財政を行わなくても「財政再建」は可能だとしています。EUはギリシャに対する支援の延期など、すぐさま支援を打ち切るのではなく、柔軟に対応する意向を示してはいますが、ここでもドイツの対応がカギになりそうです。
ドル円は基本的には115-120円のレンジ内で推移していると思われますが、連日1円以上の値幅を伴って上下しているため、短期的なトレンドを示す「1時足」ではすぐに売り買いのサインが出てしまい、めまぐるしい展開が続いています。足元でも、先週末のNYで117円台半ばまで下落したことで、既に「雲」を下抜けしており下落トレンドを形成しています。同時に、「日足」での「雲」の上限が抜け切れない展開が続いている状況とも言えます。ユーロドルのように明確なトレンドを示していないことから、手を出しにくい展開が続いており、昨年1月の様相に近づいているようです。
本日も、ギリシャの選挙結果で野党・左派連合が「過半数を獲得」などという事態になれば、一旦はドルの下値を試す数展開が予想されます。ただ、本格的には欧州勢が参加する夕方からの動きが注目されます。ユーロドルが1.1を割り込み、「パリティー」を目指す動きになるのかどうかが焦点です。本日のレンジは116円50銭~118円程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ECBの量的緩和決定の影響からユーロが大きく下落したことでドル円も117円台半ばまで売られる。米長期金利の低下や原油安などもドル円の上値を抑えた。ユーロドルは量的緩和策の決定や、ギリシャの政局不安を手がかりに大幅続落。欧州市場では1.1115まで売られる場面も。
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2015-01-26 09:30