鉄道事業は難しい・・・日本と中国、いち早く黒字化した「高速鉄道路線」を比較=中国メディア

 中国メディアの観察者は26日、北京市と上海市を結ぶ京滬高速鉄道が開業3年で黒字化を果たしたことを紹介し、「京滬高速鉄道の乗車料金は日本の新幹線の4分の1程度の水準にすぎないのに黒字になった」と報じた。  記事は、京滬高速鉄道の2014年における輸送旅客数が延べ1億人を超えたことを指摘し、乗車料金による売り上げは約300億元(約5671億円)に達したと紹介、各種コストを差し引くと「約12億元(約226億円)の利益が残る計算」と伝えた。  さらに、京滬高速鉄道の事業会社である京滬高速鉄道股フェン有限公司の蔡慶華董事長(会長)による言葉として、「当初は5年で建設し、開業後5年で損益ゼロまで到達する計画だった」と紹介。  続けて、京滬高速鉄道が開業すると、乗客数と収益は予想を超える伸びを示したとし、14年の1日あたりの乗客数は29万人を超え、乗車料金による売り上げは約300億元に達したと紹介。だが、京滬高速鉄道の建設費は2088億4000万元(約3兆9400億円)に達しており、建設費を回収するにはまだまだ時間がかかると指摘した。  一方で記事は、鉄道事業は建設コストが莫大なうえ、利益を上げるのが難しい事業だと紹介し、「いち早く黒字化できたのは東海道新幹線だけ」と紹介。大阪と東京という2つの大都市を結ぶ点や開業後3年で黒字化した点のほか、乗客数が多いことなどをあげ、京滬高速鉄道と東海道新幹線は「さまざまな点で酷似している」と主張した。  さらに、東海道新幹線と京滬高速鉄道が異なる点として「京滬高速鉄道の乗車料金は極めて安い」ことを挙げ、2011年時点の価格として「東海道新幹線の1キロメートルあたりの乗車料金は約1.6元(約30円)だが、京滬高速鉄道はわずか0.42元(約8円)だ」と紹介した。  続けて、京滬高速鉄道股フェン有限公司の蔡慶華董事長が「京滬高速鉄道は中国の高速鉄道技術が先進的で、品質も信頼に値することを証明した」と主張したことを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Sean Pavone/123RF.COM)
中国メディアの観察者は26日、北京市と上海市を結ぶ京滬高速鉄道が開業3年で黒字化を果たしたことを紹介し、「京滬高速鉄道の乗車料金は日本の新幹線の4分の1程度の水準にすぎないのに黒字になった」と報じた。(イメージ写真提供:(C) Sean Pavone/123RF.COM)
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2015-01-27 09:45