中国のホテル業界 「高級クラス」が業績悪化=中国メディア

中国メディアの羊城晩報は22日、汚職摘発の余波を受け、中国国内で高級ホテルの業績が急激に悪化していると伝え、このほど寧波雷迪森広場酒店(寧波雷迪森広場ホテル)が破産したと報じた。5つ星ホテルが破産したのは中国で初のケースだという。
記事は、ホテル業界のコンサルティング会社である華美顧問の関係者の話として、「ホテル業界は現在、業績の底を探っている状態」と紹介。寧波雷迪森広場ホテルが破産したことで、同ホテルの責任者の行方もわからなくなっている状態であることを伝え、中国全土で現在、ホテルの格を示す「星」を自ら外そうとするホテルや、株式など資産を売却しようとしているホテルも多いと紹介した。
さらに、中国全土で売りに出されているホテルのうち、3つ星ホテルは174件あったと紹介、うち北京市が31件、上海が22件、浙江省が19件などとなっていることを伝え、「近年は5つ星ホテルであっても経営が厳しい状況となっているものの、5つ星ホテルの建設ラッシュが続いている」と伝えた。
例えば、5つ星ホテルとして中国で初の破産となった寧波雷迪森広場ホテルがあった寧波市では、すでに開業している5つ星ホテルは22件あるものの、開業に向けて20件以上のホテルが準備を進めており、また30件以上のホテルが建物の完成を待っていることを紹介し、「近い将来、寧波市には70件以上の5つ星ホテルが存在することになる」と指摘、ホテル経営が苦しいのは供給過多の側面もあるとの見方を示した。
続けて、苦境にあえぐホテルが多いなか、今なお建設ラッシュが続いている背景について、ホテル経営を行う企業の関係者の話として、「高級ホテルへの投資周期は一般の不動産投資より1-2年ほど遅れており、すでに不動産市場の成長が鈍化していることから、今後は高級ホテルへの投資も鈍化する可能性が高い」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの羊城晩報は22日、汚職摘発の余波を受け、中国国内で高級ホテルの業績が急激に悪化していると伝え、このほど寧波雷迪森広場ホテルが破産したと報じた。5つ星ホテルが破産したのは中国で初のケースだという。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-01-27 10:00