脳波が実証したEV「e-up!」の快適さ、走る楽しさやワクワク感が向上

フォルクスワーゲンの電気自動車「e-up!」が、ドライバーの「走る楽しさ」や「運転するワクワク感」を高めることが、脳波の動きで実証された――。フォルクスワーゲン グループ ジャパンが慶應義塾大学准教授の満倉靖恵氏の協力を得て行った脳波測定システム「感性アナライザ」を使った実験で明らかになった。実験で測定された脳波を分析した満倉靖恵氏は、「e-up!はこれまでの内燃機関を搭載するクルマに比べて、非常に快適で安心感のある車であるといえると思います」と評価している。画像は40代男性の測定値。
実験は、湘南T-SITE内特設コースにて、2014年12月に、20~40代の男女12名が「感性アナライザ」を装着して、フォルクスワーゲンの「e-up!」とこれまでの内燃機関を搭載するクルマを試乗して、脳波の動きを比較した。測定項目は3つ。「enjoy(走る気持ちよさ・楽しさ)」、「exciting(運転するドキドキ感・ワクワク感)」、「easy(乗り心地のよさ・安定感)」。
実験の結果、(1)直線加速時の脳の数値において、e-up!の値がこれまでの内燃機関を搭載するクルマに比べ5ポイント以上高い人が12名中6名、うち5名が10ポイント以上高いという結果になった。特に20代男性ドライバーでは、これまでの内燃機関を搭載するクルマに比べe-up!での「enjoy」の値が大きく伸びて、ドライバーが「走りが気持ちいい」と感じた結果が出た。
(2)コーナリング時の脳の数値は、e-up!の値がこれまでの内燃機関を搭載するクルマに比べ5ポイント以上高い人が7名、うち3名が10ポイント以上高いという結果だった。特に、40代男性ドライバーでは、e-up!で「exciting」の値が高くなり、コーナリングにおけるクルマのスムーズな動きや安定した走りをドライバーが体感していることがわかった。
(3)後席乗車時の脳の数値では、e-up!のストレスがこれまでの内燃機関を搭載するクルマに比べ5ポイント以上低い人が6名、うち3名が10ポイント以上低い結果だった。特に、40代女性ドライバーで、e-up!の値が10ポイント以上低い値となり、後席に乗車する人が、クルマの挙動にストレスを感じることなく「安定感があり、心地良くくつろぎながら移動できる」と実感していることがわかった。
実験結果に対し、満倉准教授は、「(e-up!乗車時に)直線やコーナリングでのenjoy、excitingの値が高い傾向に、EVに乗車している時の方がストレスの値が低い傾向にあることが分かりました。この脳の数値から、e-up!はこれまでの内燃機関を搭載するクルマに比べて『非常に快適で安心感のある車である』と言えると思います。電気自動車が増えることで排出されるCo2も削減できるので、これを機に、どんどん電気自動車が普及することを望んでいます」と語っている。
なお、フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、カルチュア・コンビニエンス・クラブとコラボレーションし、2015年2月15日まで期間限定ショーケース「e-mobility station@湘南T-SITE」(神奈川県藤沢市)を開設している。ここで、2月1日から受注が開始される電気自動車「e-up!」に試乗し、今回の実験と同様の脳波測定試乗“e-driving”が体験できる。
満倉准教授が開発した「感性アナライザ」を装着し、試乗中の「enjoy」、「exciting」、「emotion」を測定して数値化。この分析結果を基にレコメンドされた「オススメの本」、「オススメのコーヒー」なども提供される。
また、「e-mobility station@湘南T-SITE」では1月31日、2月7日、2月14日の各土曜日に、著名人を招いた「電気自動車のある、未来の暮らし」をテーマにしたトークショーを開催する。詳しくは、専用Webサイトで公開する。(編集担当:風間浩)
フォルクスワーゲンの電気自動車「e-up!」が、ドライバーの「走る楽しさ」や「運転するワクワク感」を高めることが、脳波の動きで実証された――。
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2015-01-29 15:45