レアアースの一部が「価格上昇」の中国 「新政策」に期待感か=中国メディア

 中国政府がレアアース(希土類)の輸出割当制度を廃止し、さらに5月2日には輸出関税も撤廃されることについて、中国メディアの中証網は1月28日、すでに中国国内では一部のレアアースが値上がりし始めていると伝えた。  記事は、中国政府・工業情報化部が28日に会議を行い、レアアース産業の今後の政策について協議が行われたことを伝えた。さらに、業界内における輸出関税撤廃後の見通しとして、単価と数量にもとづいて計算した資源税を徴収することになると伝えた。  続けて、資源税の引き上げによって、中国南方のイオン吸着型鉱床のレアアースは35%の資源税が、中国北方のレアアースに対しては22%の資源税が課せられる可能性があると伝える一方、業界内からは「資源税率が高すぎれば消費に影響が出る」として、15%から20%程度の税率が適当との声があがっていると紹介した。  また、輸出関税および割当制度の廃止、さらに資源税の引き上げを行えば、不法採掘がさらに増える可能性もあるとし、新しい政策を展開する前に不法採掘を厳しく取り締まる必要があると論じた。  そのほか記事は、春節期間中の長期連休と新しい政策に対する期待を背景に、すでに中国国内では一部のレアアースが値上がりし始めているとし、春節の連休明けにおける市況改善に期待の声もあることを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中証網は28日、すでに中国国内では一部のレアアースが値上がりし始めていると伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,resource
2015-01-29 16:15