中国の製造業 「技術力とブランド力」に弱み=中国メディア

中国メディアの経済日報は1月28日、中国経済は下振れ圧力に直面しているとし、世界経済の回復の遅れや需要不足といったリスクに見まわれていると指摘、中国の製造業は技術革新を通じて全体の水準を底上げする必要があると論じた。
記事は、2014年の中国の製造業は、生産した工業製品における付加価値の増減を表す「工業増加値」が9.4%増と「まずまずの数字を残した」と主張する一方、中国の製造業の強みは「規模の大きさ」であり、技術力やブランド力の不足を補うことは難しいと指摘。今後、中国が製造業の“大国”から製造業の“強国”になるためには技術力やブランド力が必要だと論じた。
続けて、中国の製造業は今なお技術革新力が弱いと指摘し、基幹技術や基幹設備の不足といった問題が深刻化していると指摘。一方で、先進国では製造業に対する関心が高まっているとし、米国で製造業の国内回帰が見られるように世界的に産業チェーンの再調整が行われる可能性があると指摘した。
また記事は、人件費や環境保護における社会的コストの上昇を背景に、中国の製造業はこれまでのようなコスト優位を保つことができなくなっているとし、さらに工業とITの融合や3Dプリンターといった新技術の普及など、製造業をめぐる環境は大きく変化していると指摘。中国の製造業が“規模の優位”を保つうえでは技術革新を行い、製造業のレベル向上に取り組む必要があると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)
中国メディアの経済日報は1月28日、中国の製造業は技術革新を通じて全体の水準を底上げする必要があると論じた。(イメージ写真提供:(C) Bartlomiej Magierowski/123RF.COM)
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2015-01-29 17:45