スポット金は２．１％の大幅安

　２９日のスポット金は大幅安、前日より２．１％安の１トロイオンス＝１２５７．３４ドルで引けた。米労働市場の堅調な兆しを背景に、逃避の買いが減退した。 　米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数（季節調整済み）は前週比で４．３万件減少して２６．５万件と、２０００年４月以来の低水準だった。指標発表後、スポット金価格は一時日中安値の１２５１．８９ドルまで下落したが、その後やや回復し、終盤では１２５０ドル上方で引けた。市場では、米国経済の強さを判断する材料として、本日に発表される２０１４年第４四半期の国内総生産（ＧＤＰ）が注目されている。 　２９日のＷＴＩ原油先物はほぼ横ばい、先日より８セント高の１バレル＝４４．４３ドルで引けた。 　先週の米原油在庫が記録上の過去水準に増加したことに上値を抑えられたという。この日発表された米週間新規失業保険申請件数が約１５年ぶりの低水準となり、米経済の一段の力強さが示された。指標を受け、原油価格は一時４４．９４ドルまで上昇した。しかし、米エネルギー関連情報会社ジェンスケープによって原油受け渡し拠点の米オクラホマ州クッシングでの在庫増が伝えられると、相場はＮＹ時間午前の段階で約６年ぶりの安値４３．５７まで反落した。米エネルギー情報局（ＥＩＡ）が２８日発表した週報によると、米原油在庫は１月２３日までの１週間で過去最高を記録した。（情報提供：東岳証券株式会社）