中国のポジションは、「発展途上国であることを認識せよ」と有識者=中国メディア

 中国メディア・鳳凰網は1月29日、「われわれは中国と日本の発展における差について深く認識しなければならない」とする、中国政府・国務院研究室総合司の劉応傑氏による評論記事を掲載した。  記事はまず、中国と日本との発展における巨大な差について、ハイエンドな工業製造力や強い金融分野の実力・技術的な優位性に示される経済力の差、交通インフラの充実、農村の生活レベルなどに代表される現代化の差、環境保護や節約意識、秩序やルールを守る意識と国民のモラルの高さに裏付けられた礼節や信用そして団結の意識という5つのポイントを挙げて説明した。  日本と中国の差を説明する一方で、日本には長期的な経済の低迷によって根深い問題も存在すると指摘。バブル崩壊の後遺症に今も悩まされ続け、景気回復の兆しが見えないこと。日本国内の発展がすでに飽和状態にあり、内需の拡大が見込めないこと。短いスパンで政権が頻繁に交代したことで政策の安定性と連続性が確保できないこと。少子高齢化が進行していること。日本経済が「中国特需」に依存しながら、中国とは政治的に複雑な関係にあることの5点を示した。  そのうえで、日本経済の発展と比較することで得られる、中国経済発展に対する啓示として、急速な経済成長を遂げ、消費力も高くなる一方で「中国はなおも発展途上国」であるというポジションをハッキリと認識すること、作業着姿で現場の第一線に立ち問題を解決する日本の企業家精神に学ぶとともに国内のインフラ整備を進めることを掲げた。  さらに、急な円高に過度の金融緩和、不動産価格の急騰といった日本のバブル崩壊を教訓に、安定した政策をとること、自然環境と社会発展をより重視すること、とくに外国との関わりが増えるなかで国民のモラルを全面的に高めること、そして最後に優れた技術力を持つ日本と豊富な労働力と資源を持つ中国とのあいだの経済協力をさらに進めていくことを提起した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・鳳凰網は1月29日、「われわれは中国と日本の発展における差について深く認識しなければならない」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
china,japan,economic,opinion
2015-01-30 16:45