SBIホールディングス、15年3月期第3四半期決算でROE10%乗せを達成
SBIホールディングスは2015年1月29日、2015年3月期第3四半期決算を発表した。第3四半期累計の営業利益は534億円(前年同期比35.3%増)で過去の通期最高益496億円を上回った。また、当面の目標としていたROE10%台についても同第3四半期累計で10.1%(前年同期は6.4%)を達成した。当日、決算説明会を開催し、同社代表取締役執行役員社長の北尾吉孝氏は、「15年間にわたる事業創設の準備期間を経て、飛躍期を迎えた」と一段の成長に自信を示した。
セグメント別の税引前利益(IFRS基準)は、金融サービス事業が535億円(前年同期比88.2%増)と連結業績をけん引。アセットマネジメント事業が22億円(同82.3%減)、バイオ関連事業が23億円の赤字(前年同期は13億円の赤字)と振るわなかった。
金融サービス事業では、SBI証券が第3四半期累計の税引前利益が過去最高を更新。SBIジャパンネクスト証券、SBI FXトレード、SBIマネープラザ、モーニングスター、住信SBIネット銀行も過去最高益を更新するなど、全般的に好調だった。特に、SBI証券は1日平均個人株式委託売買代金が前年同期比27.6%下落し、同業他社が現役となる中で増益基調を維持。北尾氏は、「オンライン証券各社との競争は終結し、今後は大手対面証券に対抗できる営業基盤を構築する」とし、リテールビジネスをベースにホールセールビジネスを強化すると語った。
アセットメネジメント事業は税引前利益は減益だったが、韓国のSBI貯蓄銀行が税引前利益120億円を計上し、アセットマネジメント事業の利益ドライバーに成長。資産規模3兆ウォン(約3300億円)を超える唯一の貯蓄銀行となり、2、3年後のIPOが見えてきたとした。
また、バイオ関連事業は前期に開発シーズの譲渡等の特殊要因による収益押し上げと比較して赤字幅が拡大した。ただ、ALA配合の健康食品についてテレビCMや取扱い調剤薬局等の拡大が進み、ALA関連商品の販売出荷数は大幅に拡大しているという。また、2014年内に予定していた株式公開を延期していたSBIバイオテックについては、経営体制を刷新し、公開準備を再開すると語った。(編集担当:徳永浩)
SBIホールディングスは2015年1月29日、2015年3月期第3四半期決算を発表し、同第3四半期累計でROE10.1%(前年同期は6.4%)を達成した。
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2015-01-30 21:45