今週の為替相場見通し(2015年2月2日-)=為替王

 2015年1月、為替市場は円安を期待する声がほとんどだった中、一貫してどの通貨も円高になると予想。まさかと思われるような円高予想レートも次々に的中しました。  ユーロは対ドルで大暴落して予想通り、ユーロドルは1.11台に到達。ユーロの対ドルでの暴落に引きずられる形で、ユーロ円も大荒れの展開でした。今週注目される下方のポイントは132円台。週末すでにその水準まで下がってきていますが、そのポイントからさらに下方に崩れるような展開になりますと、一層ユーロが売り込まれるシナリオも浮上します。その場合、先週の安値を下回って1ユーロ=129円台に突入する可能性が高まります。一方、もし132円台で踏ん張ることができれば、上方のポイントとなるのが134円近辺。現状まだかなり遠い位置ですが、仮にそこまで上がってブレイクするようなことがあれば、1月下旬の急落前の水準(137円)くらいには何とか戻る可能性も出てきます。  次にポンド円。ポンド円は、ユーロが暴落したのと比較すれば、先週も1ポンド=175円以上と、円安水準をキープしています。1月中旬以降は典型的な保ち合い局面に入っているとの認識で、注目すべき下限は176円台。先週金曜日にポンドが下落したときも、176円台で下支えされましたが、今週もその下限が注目されます。もしもこらえきれずに下方にブレイクしますと、下落ターゲットは173円台。  さて肝心の米ドル円。米ドル円は1月20日以降、小康状態で1ドル=117円~118円台の狭い範囲で推移しています。先週木曜日のブログ記事で、新たに下向きを示唆する兆候も出ているといったことを書きました。現時点でも、今後の方向性は、どちらかというと下向きとの見通しを維持します。ユーロ円などと比べると、そんなに暴落するようなリスクは見当たらないのですが、目先の第一の目処はとりあえず116円台。その後も節目がいくつもあるのですが、114円あたりへとずるずると下落するシナリオも考えられるかと思います。今年ずっと続いている円高トレンドが転換するには、かなり重たくなりつつある118円台の壁をクリアすることが最低限必要になっている状態です。  さて、新たに下落の兆候が出ていて気になるのが南アフリカランド円。先週末はまだ1ランド=10.1円近辺ですが、今週は、10円の大台を割れて9.9円台に突入する可能性があると考えます。さらに言えば中期的に、チャート形状からリスクを最大限考慮しますと、昨年10月の安値圏(当時の安値は9.4円)へ近づくリスクも一応、想定しておきたいところではないかと思います。(執筆者:為替王)
2015年1月、為替市場は円安を期待する声がほとんどだった中、一貫してどの通貨も円高になると予想。まさかと思われるような円高予想レートも次々に的中しました。
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2015-02-02 09:45