韓国が輸出鈍化 「原油価格下落が起因」の政府見解=台湾メディア

韓国政府が1日に発表した1月の貿易にかんする統計で、輸出が前年同期比で0.4%減、輸入は同11%減といずれも後退したことが明らかになった。台湾メディア・中国時報電子版が2日報じた。
記事は、1月の韓国の輸出額が453億7000万米ドル(約5兆3400億円)で前年同期比0.4%減少、前月の3.6%増からマイナスに転じたことを紹介。一方で、3%減という年間市場予測は上回ったとした。輸入では398億4000万米ドル(約4兆6800億円)で、前月の11%減、年間市場予測の3.7%減を大きく超えるマイナスとなったことを伝えた。
そのうえで、輸出と輸入がいずれも減少した理由を韓国政府が「おおむね、国際原油価格の下落に起因する」と認識していると紹介。原油価格の下落によって、石油精製品や石油化学製品の輸出価値が低下するとともに、ロシアや中東などの産油国による韓国への輸出需要にも影響を与えたと解説した。また、韓国政府が「対EU輸出の頓挫も、1月の輸出が減少した理由の1つである」とみていることも伝えた。
記事は、市場の予測よりは小規模だった1月の輸出額のマイナスだが、この結果は年内に再度の利下げを行うかどうかの判断を韓国中央銀行に迫ることになるとした。そして、韓国中央銀行が昨年2度利下げを実施する一方、今年1月まで3カ月連続で短期金利を2%で据え置きにしていることを紹介した。
さらに、韓国政府が昨年400億米ドル(約4兆7000億円)の景気刺激政策を出したにもかかわらず、家庭における大きな負債が内需をけん制している状態が続いていること、輸出面で大きく依存している中国経済が鈍化したことも韓国経済成長の足かせになっていると解説した。
韓国経済の昨年の成長率は3.3%で一昨年を上回ったが、昨年末の成長ペースは過去2年あまりで最低となった。中央銀行は1月に、今年の経済成長の予測値を3.9%から3.4%に下方修正している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
韓国政府が1日に発表した1月度の貿易にかんする統計で、輸出と輸入が前年同期比でいずれも後退したことが明らかになった。台湾メディア・中国時報電子版が2日報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-03 10:45