冬は野菜不足に陥りがち、多くの人が野菜を食べている“つもり”だった事実が判明

 総合マーケティング支援を行うネオマーケティングが全国の20歳~69歳の男女1000人を対象に行ったインターネットリサーチで、厚生労働省が目標として掲げている「成人1日の野菜摂取量350g」に達しない人が86%を占めることがわかった。また、冬は野菜不足に陥りやすい季節であることも判明。フードコーディネーターの南恵子さんは、この調査結果について、「自分では食べている“つもり”でも、意外と野菜の摂取量は足りていない。また、冬は野菜不足になりやすいということを多くの方に知っていただいて、健康のためにできるだけ野菜の摂取を意識していただきたい」と語っている。(グラフは、1日当たりの平均野菜摂取量)  調査は、ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」に登録するモニターのうち、全国の男女20歳~69歳を対象に実施。2015年1月23日~1月26日までに1000人から回答を得た。この調査は厚生労働省が発表した平成25年度国民健康・栄養調査によると、成人1日の野菜摂取量の平均値が283.1gで、目標の350gを大きく下回っていたことをきっかけに実態を調査したもの。  まず、普段の野菜摂取状況を聞いたところ、「かなり摂取している」「摂取している」「ある程度摂取している」を合わせて、84.2%が野菜を摂取できていると回答した。  その後、フードコーディネーターの南恵子さんの監修の下、朝・昼・夕の3食を「完全に野菜中心の大皿メニュー(野菜量140g相当)」、「野菜中心の小皿が1皿分ある(同70g)」、「野菜を扱った小皿が2皿分ある(同140g相当)」、「野菜を扱ったメニューはないが、コップ1杯の野菜スムージーや野菜ジュースを必ず飲んでいる(同70g)」、「野菜中心ではないが、食事内に含まれる微量の野菜は食べている(同30g)」、「食べていない(同0g)」に分け、各食事の野菜量に見合った食事画像を用意し、調査対象者に1日の野菜摂取の分量に一番近いメニューを選んでもらった。  その結果、全体の平均摂取量は195.62g。性別では男性は191.42g、女性は199.82gだった。女性の方がじゃっかん摂取量は多いものの、どの年代、性別も野菜の摂取量目標の350g以上には達しておらず、日本人の野菜不足の深刻さが浮き彫りになった。なお、居住地別では、北海道・東北地方が平均187.36gと最も少なく、続いて、九州・沖縄地方(192.21g)、関東地方(195.44g)という結果だった。  また、冬とその他の季節で、「野菜」、「炭水化物」、「タンパク質」の摂取量について聞いたところ、冬に野菜の摂取量が減少する人が56.9%いることがわかった。半面で炭水化物の摂取量は冬に54.9%が増加する、タンパク質は同じく58.4%が増えていると回答した。  冬には、朝の野菜の摂取慮(67.9%)や、サラダ等の生野菜摂取量(57.6%)が減ると答える人が多かった。冬に野菜の摂取量が減る要因は、「価格が高くて買うのを控える(48.5%)」、「体が冷えるような気がする(30.3%)」、「寒くて生野菜を摂取する気が薄れる(30.3%)」などがあがった。  一方で、全体の92.5%が結婚するなら「野菜好きな人」と回答。また、統計的な調査では、日本人よりもアメリカ人の方が多くの野菜を摂っているが、「日本人の方がアメリカ人よりもより多く野菜を摂っている」という回答が85.4%を占め、多くの人が誤解していることがわかった。  フードコーディネーターの南恵子さんは、「多くの人が野菜不足を認識していないことに注目すべきです。野菜は食べた方が健康的というイメージを持ちながら、具体的にどのくらい食べればよいのか、また、目標に対して自分がどの程度摂取できているのかということを意識するまではいたっていないようです。野菜はビタミン類や抗酸化成分を含み、肥満や生活習慣病予防、また、風邪予防にも有効で、不足しないことがすすめられています」と、意識して野菜を摂取するように呼びかけている。 (編集担当:風間浩)
ネオマーケティングが全国の20歳~69歳の男女1000人を対象に行ったインターネットリサーチで、厚生労働省が目標として掲げている「成人1日の野菜摂取量350g」に達しない人が86%を占めることがわかった。(グラフは、1日当たりの平均野菜摂取量)
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2015-02-03 16:15