韓国企業にはチャンス!? 「テレビ生産」撤退する日本企業=中国メディア

 中国メディアの南方企業新聞網は3日、パナソニックが中国でのテレビ生産から撤退することを伝え、「パナソニックが19年にわたって中国で行ってきたテレビ生産は終わりを告げることになった」と報じた。  記事は、日本の家電メーカーが事業を縮小するケースはこれまでにもあったことを伝え、東芝がこのほどテレビの自社生産から撤退することを検討していることが報じられたと紹介。「30数年にわたって輝きを放ち続けてきた日本の家電メーカーは主導権を他国のメーカーに譲り渡すことになる」と報じた。  続けて記事は、パナソニックは1月30日をもって、中国での合弁会社である山東松下電子信息有限公司が行っていた薄型テレビの生産を停止し、同社の清算手続きを開始したと紹介。1995年に設立された山東松下について、「山東松下が清算されるということは、パナソニックが中国でのテレビ生産から完全に撤退することを意味する」と報じた。  一方で、山東松下が清算されても「パナソニックが中国のテレビ市場から撤退するわけではない」とし、パナソニックの関係者の話として、「中国では委託生産などの形でテレビの販売を継続する」と報じた。  さらに記事は、パナソニックや東芝といった日本企業がテレビ生産から撤退することは「客観的に見れば韓国および中国企業にとってはチャンス」だとする一方、中国企業は海外市場で韓国企業に太刀打ちできていなのが現実だと指摘し、家電業界のアナリストの声として、「日本企業が抜けた後の市場の空白は韓国企業によって埋められるだろう」と報じた。  続けて、家電産業をリードする国はこれまで米国から日本に移り、今は中国と韓国がその地位を争っている状況にあるとする一方、「テレビに採用されている3Dや4K、量子ドットといった技術はいずれも日本で開発された技術であり、パナソニックや東芝は医療やエネルギーなどに事業を転換している」とし、日本の家電メーカーの「嘲笑の対象ではない」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの南方企業新聞網は3日、「パナソニックが19年にわたって中国で行ってきたテレビ生産は終わりを告げることになった」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-04 10:00