広東で愛され続ける日本車・・・シェア上位を独占、親子2代続くファンも

 中国の自動車情報専門サイト「一猫汽車網」は10日、「市場シェア上位3位を独占。広東はなぜ、日系自動車を偏愛するのか」と題する文章を掲載した。広東省で日本車が歓迎されていることをデータを交えて説明。理由としては同省が中国における「自動車先進地」であり、ブランド・イメージが浸透していることや、日本の大手メーカーの進出例も多いことを挙げた。  文章は、ナンバー取得ベースで広東省における2014年の各ブランド自動車の投入実績を比較した。  広東省で2014年にナンバーを取得した自動車は計158万6441台だった。中国国内生産車の場合、メーカー別の第1位は一汽豊田で15万2400台、第2位は東風日産で14万8600台、第3位は広汽本田で10万700台だったという。それぞれトヨタ、日産、ホンダの現地合弁会社だ。第4位は一汽車大衆、第5位は上汽大衆とフォルクスワーゲン系だったが、いずれも8万台に達しなかった。  輸入車の第1位はレクサスで、2万400台だった。  車種別のナンバー取得実績で実績ではSUV(スポーツ用多目的車)とMPV(マルチ・パーパス・ビークル)の伸びが目立った。SUVは前年比37.1%増の41万2200台、MPVは前年比43.5%増の11万7200台だった。  SUVの中でも第1位だったのはホンダ系のCR-Vで、ナンバーの取得台数が2万6200台。MPVで第1位だったのはやはりホンダ系のジェイドで、ナンバーの取得台数が1万7400台だった。  文章は、広東省で日本車が歓迎されている理由の筆頭にとして、自動車先進地域であることを挙げた。文化大革命終了後、早い時期に入ってきた外国車には日本車が多かった。自動車以外にも日本製品が多く入ってきたので、日本製品全体に対する良好なイメージが、自動車への評価にもつながったという。  日本車に対する落ち着いたデザイン、低価格、燃費のよさ、品質のよさといったイメージは定着しており、親子2代にわたるファンも出現したという。  さらに、ホンダ、トヨタ、日産、日野など日本メーカーの多くが、広東に拠点を設けた。「市場があれば、そこで生産する」という考えを実行したわけで、省政府が大いに優遇した結果でもあった。広東省ではそのため、日本ブランドの自動車がさらに親しまれることになったという。  文章は、広東省における自動車のシェアで、日系車はかつてほど「圧倒的」ではなく、欧米系の自動車がじりじりと追い上げている。しかしそれでも、広東省の自動車市場で最も歓迎されているのは日系車であり、車種別のシェアであも、日系車が「先頭を行く」状況に変わりはないという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) teddyleung/123RF.COM)
中国の自動車情報専門サイト「一猫汽車網」は10日、「市場シェア上位3位を独占。広東はなぜ、日系自動車を偏愛するのか」と題する文章を掲載した。(イメージ写真提供:(C) teddyleung/123RF.COM)
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2015-02-10 12:00