中国へのFDIが世界最大に・・・企業の「投資戦略」に変化=中国メディア

中国メディアの中国経済網は7日、国際連合貿易開発会議(UNCTAD)の報告を引用し、2014年における中国への直接投資額(FDI)は前年比3%増の約1280億米ドル(約15兆1600億円)に達し、受け入れ額で初めて世界最大になったと伝え、「企業の投資戦略の移り変わりを示すもの」と論じた。
記事は、13年は米国へのFDIが世界最大だったと紹介する一方、米国は14年においては世界3位になったと紹介。さらに13年の中国へのFDIは1240億ドル(約14兆6800億円)で米国に次いで世界2位だったとしつつも、14年は米国を抜いて世界最大のFDI受入国になったと伝えた。続けて、米国へのFDIが減少した理由は米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の終了を決め、将来的に利上げが行われる見通しであることなどが理由だと紹介した。
また、世界経済の回復が遅れるなか、米国の14年の国内総生産(GDP)成長率は過去4年で最高の2.4%に達し、一方の中国は1990年以来最低の水準となる7.4%増にとどまったと指摘。
さらに、中国では人件費が高騰し、これまでの“価格優位”という強みを失いつつあるなか、一部の外資企業が中国から撤退していると紹介するも、「こうした経済環境のなかで中国へのFDIが世界最大になった理由は企業の投資戦略が変わりつつあるため」と論じた。
記事は、企業の投資戦略が「過去の低コスト追求から投資プラットフォーム型へ変化している」と主張し、西側諸国の企業は今後、中国をロシアとの貿易を行うためのプラットフォームとして活用する算段ではないかと指摘。ロシアは現在、西側諸国から経済制裁を受けているため、将来的にはロシアへの投資を睨み、ロシアへの経由地としてまず中国に投資しているのではないかと推測した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国経済網は7日、2014年における中国への直接投資額(FDI)について、受け入れ額で初めて世界最大になったと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-10 13:00