中国の消費者物価指数、62カ月ぶりに伸び率1%割る

 中国政府・国家統計局によると、中国全国の1月消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.8%上昇した。CPI上昇率が1%を下回ったのは2009年11月以来の62カ月ぶり。生産者物価指数(PPI)は前年同月比で4.3%の下落。35カ月連続の下落で、2014年12月と比べて下げ幅も拡大した。  2009年の月別CPIは、2月から10月までが前年同月比でマイナス成長であり、11月には0.6%の上昇だった。12月は1.9%の上昇だった。その後は、11年7月の6.5%上昇をピークに下落傾向が目立つようになった。14年9月から12月までは1%台で推移していた。15年1月になり上昇率が1%を下回った。  1月は食品価格は前年同期比で1.1%上昇した。うち、卵は8.3%の上昇だった。肉類は0.8%の加工さった。燃料価格の下落で、食品の輸送費も低下したことも、食品価格を圧縮したとみられている。  PPIは35カ月連続の下落で、2014年12月の下げ幅の3.3%から、下げ幅は1ポイント拡大して4.3%の下落となった。石油・石炭価格の下落がPPI下落の大きな原因になったとの見方がある。  中国新聞社によると、中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は、「CPI伸び率が1%以下だったのは、市場の予測内だった」と説明。マクロ経済の減速や政治における反腐敗運動で、消費需要が落ち込んでいるという。  PPIについては「投資、消費、輸出のいずれもが力不足で、経済の下降モードが明確になった」と指摘。これまでの中国では景気の下支えのために、大量投資による市場に資金を放出する手法がよく用いられたが、趙副学院長は「かといって、投資を繰り返す従来の方法を繰り返すことも不可」と述べた。  趙副学院長は、改革の加速で企業の刷新とアップグレードを積極的に進めることが、「正しい道」と主張した。(編集担当:如月隼人)
 中国政府・国家統計局によると、中国全国の1月消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.8%上昇した。CPI上昇率が1%を下回ったのは2009年11月以来の62カ月ぶり
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2015-02-10 15:30