【為替本日の注目点】GDPと株価の行方に注意、ギリシャ交渉注目

 NY市場  ドル円はミシガン大学消費者マインドが予想を下回ったことでややドル売りが優勢となり118円59銭まで下落。連休を前に積極的な取引は控えられた。ユーロドルはユーロ圏とドイツのGDPが予想を上回る拡大だったことで上昇。1.1432までユーロ高が進んだが、直近の高値は抜けず。  株式市場は続伸。原油価格の上昇やユーロ圏のGDPを受け安心感から株価が上昇。ダウは1万8000ドルの大台に。S&P500も史上最高値を更新。債券相場は続落。ギリシャがEU加盟国との交渉で、妥協点を見い出すとの観測が広がった。長期金利は2.05%と、1月8日以来の高水準に。金、原油は続伸。  2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 93.6  ドル/円 118.59 ~ 119.07  ユーロ/ドル 1.1380 ~ 1.1432  ユーロ/円 135.16 ~ 135.78  NYダウ +46.97 → 18,019.35ドル  GOLD +6.40 → 1,227.10ドル  WTI +1.57 → 52.78ドル  米10年国債 +0.059 → 2.050%  本日の注目イベント  日   10-12月GDP(速報値)   欧   ユーロ圏12月貿易収支   欧   ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)   米   株式、債券市場休場 (プレジデンツデー)   ドル円は先週水曜日に120円台半ばまで上昇したあと、日銀の追加緩和観測をやや後退させるニュースをきっかけに、ドルが急落。118円台半ばまで反落した後はもみ合いとなっています。上記ニュースは、日銀関係者の意見として報道されましたが、正確な所は分かっていません。  「2%の物価上昇」を目指している日銀の本音とも思えませんが、18日の金融政策決定会合後の黒田総裁の記者会見が、いつもより注目されることになりそうです。黒田総裁自身の口から、さらなる緩和は逆効果になるといったような言葉がで出るようだと追加緩和観測が急速に後退して、円が買い戻されることになりますが、その可能性は極めて低いと、個人的には予想します。  118円台半ばから後半で推移しているドル円は、再び微妙な値位置にいると言えます。119円10銭あたりには、やっと「上抜けした雲の上限」が再度上値を抑える格好になっています。このチャートパターンを見る限り、先週の前半までに何度もトライして押し戻された展開が予想され、再び上値が重そうな感じもしますが、一方で下値も徐々に固まりつつあります。  足元では116円台半ばと、その下の115円台半ばがサポートとして機能しており、さらに先週後半からは、調整モードだったNY株式市場が上値を追う展開になってきたことが、ドル円をサポートしそうです。背景には原油価格の下落に一服感がでてきたことが挙げられます。先週末にはNYダウが1万8000ドルの大台に乗せ、S&P500も史上最高値を更新して来ました。  もちろんギリシャを巡る問題は予断を許しません。今月末にギリシャ支援の期限が来ますが、16日にもツイプラス・ギリシャ首相と債権団との交渉は予定されており、ツイプラス首相は「16日は厳しい交渉になるとわれわれは予想している」としながらも「それでも私には強い自信がある」と語っています。(ブルームバーグ・ニュース)  本日は10-12月期の日本のGDPが発表されます。事前の予想値は前年比で年率3.7%増と、3四半期ぶりにプラス成長と予想されています。この数値に対して上振れるようだと、円が買い戻される展開が予想されますが、その際には株価の行方にも注意したいところです。GDPの上振れは株価にはプラスで、株価の上昇はドル高につながる傾向があります。予想レンジは118円ー119円30銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はミシガン大学消費者マインドが予想を下回ったことでややドル売りが優勢となり118円59銭まで下落。連休を前に積極的な取引は控えられた。ユーロドルはユーロ圏とドイツのGDPが予想を上回る拡大だったことで上昇。1.1432までユーロ高が進んだが、直近の高値は抜けず。
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2015-02-16 09:30