中国人の家族付き合いは「豚骨醤油ラーメン」 春節を中国人フィアンセの実家で過ごしてみた…

中国人はワールドスタンダードの例に漏れず、家族との時間を何よりも大切にします。日本人も盆や正月ともなれば、50キロもの渋滞や超満員の新幹線に何時間も揺られてでも家族に会いに行くわけですから、「家族の大切さ」という面では日本人も中国人も何人も無いわけではありますが、世界の感覚と比べると、家族付き合いの濃厚さの面では日本人はやっぱりあっさりしていると感じるのが筆者の感覚であります。
家族が何より大切な事は世界中変わりがありませんが、ラーメンに話を置き換えるとなんとなく感覚を理解して頂けるかもしれません。
■日本人は旨いけど塩ラーメン
旨いラーメンがあったとして、日本人の家族付き合いはアッサリとした塩ラーメン風。百歩譲って醤油ラーメンだとしても、割とあっさり目を狙った魚介系の醤油ラーメンという感じです。
これに比して中国人の家族付き合いは「旨いがくどい」超コッテリ系の背脂たっぷりの豚骨醤油味。
世に「ラーメン二郎」という恐ろしいコテコテ過ぎるラーメンを提供するなラーメン屋がありますが、そこで食す事ができるコテコテラーメンが中国人の家族付き合いの感覚です。
■5日間家族と親戚とひたすら一緒にいる苦痛
筆者のフィアンセは中国の東北部、ハルビンと呼ばれる土地の女性。
1度中国の春節を経験してみたいと一緒についていって家族と一緒に過ごした事がありますが、そのコッテリ具合たるや日本人には濃厚過ぎて、「2食は続けて食えません」と箸を投げ出したくなる濃厚さ。
何を話しているのかわかりませんが、老家(中国語での実家)に帰った日と2日目はとにかく親族で1日中話をしている。
時々筆者もいじられますが、基本は放置が中国人のスタイルです。でも、テーブルには座していないとならない雰囲気なので、ひたすら愛想笑いを浮かべて耐える。
外食に行こうと流れが変わるのを期待するも、そこでも5時間、親族でひたすら話して盛り上がる(とにかく楽しそうなフィアンセ)。
3日目以降には親類縁者や友達がやってきて、これまた1日中ハイテンションで話をしまくり、私はひたすら愛想笑い。もうその夜には帰りたくなるわけですが、陸路でも海路でも空路でも、春節中に思い立って移動手段を確保できるほど、中国は甘くはありません。
結局5日間、「私の彼は中国語がわからないから、向こうでゆっくりしててもらうわね」なんて気遣いはされる事もなく、ただひたすら愛想笑いをして過ごす拷問のような5日間。
上海への帰りの飛行機の中で、筆者のフィアンセから、「楽しかったね。また実家に遊びに行こうね」と無邪気に言われた時、「結婚、1回考えよう」と思った事は言うまでもありません。
■コッテリ濃厚な家族関係に耐えられるか事前に確認しましょう
筆者のフィアンセの家族が特例なのかもしれませんが、周囲の人間の多くの話を総合するに、少なくとも日本のようなアッサリ塩ラーメンのような付き合いは許されないのが中国人の家族付き合いだと言って過言ではないと思います。
中国人とのご結婚等を検討されている方は、春節の「濃厚過ぎるコッテリ家族付き合い」を事前にプレ経験されておく事をオススメします。(執筆者:高橋 亮 提供:中国ビジネスヘッドライン)
日本が逆に特殊なのかもしれませんが、中国人はワールドスタンダードの例に漏れず、家族との時間を何よりも大切にします。
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2015-02-18 14:00