イーピーミントは下値切り上げて三角保ち合いに煮詰まり感、今期収益改善を評価して上放れのタイミング接近

  SMO(治験施設支援機関)大手のイーピーミント <6052> (JQS)の株価は三角保ち合いの形だが、下値を着実に切り上げて煮詰まり感を強めている。今期(14年9月期)の収益改善見通しに評価余地があり、保ち合い上放れのタイミングが接近しているようだ。   イーピーエス <4282> の連結子会社で、臨床試験を実施する医療機関向けサイトサポート業務(治験事務局運営管理)やCRC(臨床試験実施をサポートする治験コーディネーター)業務などSMO事業を主力として、臨床研究なども展開している。疾患領域ではがん・循環器系・脳神経外科などの高難易度領域に強みを持ち、前期(13年9月期)末の契約医療施設数は約2500施設に達している。さらに13年9月には綜合臨床サイエンスと業務提携し、地域・疾患領域・提携医療機関の種類などで補完体制構築も推進している。   SMO業界の市場規模は、臨床研究による活性化も寄与して年平均3.3%程度の成長率で推移し、大手3社による寡占化も進展する見込みだ。こうした状況下の重点戦略として、親会社のイーピーエスおよびグループ各社との連携を強化しながら、大病院など優良な医療機関との提携拡大や新規開拓、治験体制の整備、がん領域の拡大、プロジェクト進捗管理体制の強化、各業務の生産性向上、臨床研究への取り組み強化と受託拡大、M&Aやアライアンス戦略などを推進し、18年9月期の売上高80億円~100億円を目指している。   今期(14年9月期)の業績(非連結)見通しは売上高が前期比14.0%増の65億円、営業利益が同2.2倍の9億円、経常利益が同2.2倍の9億08百万円、純利益が同2.4倍の5億63百万円としている。受注高は前期比18.4%増の84億15百万円、期末受注残高は84億15百万円(前期末は78億69百万円)を計画している。受注は高難易度領域が堅調であり、前期落ち込んだ生活習慣病領域も回復傾向を強める見込みだ。増収効果や生産性向上効果で営業損益が大幅に改善する。なお1月31日に第1四半期(10月~12月)の業績発表を予定している。   株価の動き(13年10月1日付で株式2分割)を見ると、昨年10月の戻り高値圏1700円台から反落して上値を切り下げる展開となったが、一方では9月安値1050円、10月安値1163円、11月安値1235円、12月安値1350円と下値も着実に切り上げている。三角保ち合いの形だが足元では煮詰まり感を強めている。   1月24日の終値1431円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS146円56銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は2.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS922円84銭で算出)は1.6倍近辺である。週足チャートで見ると昨年10月以降は動意付いても人気が続かない形だが、13週移動平均線がサポートラインとなって下値を着実に切り上げている。煮詰まり感を強めて上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
SMO(治験施設支援機関)大手のイーピーミント<6052>(JQS)の株価は三角保ち合いの形だが、下値を着実に切り上げて煮詰まり感を強めている。
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2014-01-27 09:30