レアアースの中国依存、脱却の鍵になるのは「アフリカ大陸」だ=中国メディア

 中国メディアの参考消息は18日、英紙フィナンシャル・タイムズの報道を引用し、レアアース(希土類)に対する需要が世界的に高まるなか、アフリカの豊富なレアアース埋蔵量に注目が集まっていると紹介した。  記事は、世界4大会計事務所の1つである英国のアーンスト・アンド・ヤングによる予測として、2015年のレアアース市場規模は40億ドル-60億ドル(約4747-7121億円)に達すると伝え、そのなかでもレアアース最大の需要国は日本だと論じた。  続けて、世界の需要に対して、レアアースをこれまで供給し続けてきたのは中国だと紹介、中国がレアアースの輸出割当制度を撤廃したことで今後は中国のレアアース輸出が増えるかもしれないと論じた。  一方、レアアースの中国依存から脱却する鍵になるのは「アフリカ大陸」であるとし、オーストラリアやカナダにもレアアースは埋蔵しているものの、その埋蔵量はアフリカ大陸には到底及ばないと指摘。事実、南アフリカ共和国はかつて世界最大のレアアース供給国だったとし、すでに南アフリカでは「レアアースの開発プロジェクトが2つ進行中」だと紹介した。  さらにタンザニアやモザンビーク、ケニア、ソマリア、ナミビアもレアアース埋蔵量が多い国だと紹介、14年秋にはケニアで金額にして624億ドル(約7兆4065億円)分のレアアース鉱山が発見されたことを紹介した。  一方で記事は、アフリカ諸国はレアアースを生産するための資金が不足している点が課題と指摘する一方、日本独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)がマラウイ共和国とレアアースおよび天然ガスの探査開発に対して技術支援を行うことで一致していることを紹介し、「アフリカ諸国におけるレアアース開発に向け、技術援助が重要になるだろう」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの参考消息は18日、アフリカの豊富なレアアース埋蔵量に注目が集まっていると紹介した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-19 16:30