「優しさ売る戦略」に着目 ニトリを高評価・・・世界市場で「イケア」を超えるか=韓国メディア

韓国メディアのビジネスウォッチは18日、日本最大の家具販売業者「ニトリ」が海外店舗拡大に力をいれ、韓国進出も検討していると報じた。
記事はまず、「ニトリ」について、日本では消費者になじみのブランドと紹介。国内売上高第1位を維持し、日本に進出した世界屈指の家具販売チェーンの「イケア」に対抗していると論じた。韓国国内ではしばしば、「ニトリ」が話題に上る。韓国で家具やキッチン用品を製造・販売するハンセムのチェ・ヤンハ会長も「ニトリ」について、「イケアの売上高7000億ウォン(約748億円)に対し、ニトリは売上高3兆ウォン(約3200億円)で自国(日本)の市場を守っている」と称賛した。
イ研究員は、「イケア」が2006年に日本に進出した際、「ニトリ」は値下げを宣言したことにも注目。「イケア」と同等またはそれ以下の価格で商品を販売したことは、消費者の心をつかむ効果をもたらした。自社物流センターを設立し、中間マージンが発生しないようにしていることも、低価格での商品提供に貢献しているという。
記事は、「ニトリ」の危機管理能力の向上にも言及した。2007年に中国で生産された土鍋が、重金属が漏れ出すとの理由でリコール対象商品になったことがあった。品質管理の問題が指摘されたが、「ニトリ」は自動車メーカーのホンダが採用する品質管理システムを導入することで対応。「ニトリ」は社内における「品質判定士」、「品質管理担当者」などの資格制度を整えることになった。
記事はさらに、他社に比べて「ニトリ」の場合、「優しさ」を売る戦略が目立つと主張。「イケア」は、購入商品を自宅まで配送する時、店舗から自宅までの距離に応じて送料が決まっているが、「ニトリ」は、「購入額1万8462円(税別)以上の家具の場合、配送無料」であり、その金額以下の場合でも「送料は1500円を超えない。また、家具などを購入した顧客に対する軽トラックの無料貸出サービスもある」という。
「ニトリ」の海外店舗拡大については、同社関係者が「日本の人口が減り、海外市場へ進出する必要性が高くなった」、「韓国への進出を積極的に模索する計画だ」と語ったと紹介。ただし、2014年10月に湖北省武漢市に中国第1号店をオープンしたばかりであり、韓国進出に着手するのは中国における活動が一段落した後になるという。
「ニトリ」は2015年2月19日現在、日本国内に344店舗を展開している(20日に2店舗追加)。同時点で海外では27店舗だ。同記事は、「ニトリ」は店舗数を着実に増やしているとして、「2017年までに全世界に500店舗、売上高5500億円を目標」とし、今後本格的に海外店舗を伸ばす計画と紹介。さらに、全世界においても「ニトリ」が「イケア」と肩をならべる家具販売チェーンとなる日もそう遠くはないだろうと報じた。(編集担当:李樹香)(イメージ写真提供:123RF)
韓国メディアのビジネスウォッチは18日、日本最大家具メーカー「ニトリ」について紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-19 22:45