春節で経験した中国人の暖かさが良く分かるエピソード

「中国人は嘘つきで冷たい。かつうるさい」  多くの日本人が持つ中国人の印象はそのようなものになるかと思います。筆者にも大嫌いな中国人が沢山いま。だから上記文言に「半分は同意」ではあるのですが、半分は「でも、そうでもないぞ」というのが正直な感想です。  8年前、筆者が中国に住み始めて初めて経験した春節でのエピソードを紹介しながら、「そうでもないぞ」と思うに至った経緯をご紹介したいと思います。 ■春節の中国、とにかく民族大移動  添付のの写真を見てください。これ、2015年2月18日の上海の地下鉄の車内の写真です。  中国人はガチンコで年末年始は外出しません。もちろん、地方から出稼ぎに来ている人たちもほぼ完璧に故郷に帰りますので、日本の大手町の年末年始の状態以上の「誰もいない状態」になるのが中国です。  最近では年末年始も営業する店は増えてきましたが、それでも休みになる店舗は数多く、生活には不便を強いられる事になります。 ■初の春節、なんと食べ物がなく餓死の危機に  筆者が中国に住み始めた8年前は、春節の時期、つまり中国の年末年始はほぼ全ての店がお休みになっていました。私は日本の感覚で、「どこかあいてんだろう」位に考えていたのですが、本当に「オールクローズド」です。  コンビニもまだ満足に出揃ってない頃ですので、街に出たものの食べ物が買えません。ストックしてある食べ物もありませんので、本当に食べ物がない状態になってしまいました。  まだ中国に来て日が浅く、日本人の友だちは数少なく。しかも、中国語もあまり話せない状態でしたので、助けの手を求めようにも方法がありません。街中を歩きまわっても、どこも営業をしていないので、「これは本当にやばいのかも知れない」と思い始めたのでした。  覚悟を決めて3日程度は断食する選択をしたのですが、人間、そう急にできるものではありません。  3日目の朝方に命の危険を感じて、よろよろしながらアパートの隣人にカタコトの中国語で「食べ物がない」と告げると、最初は怪訝そうな顔をされたものの、部屋の中に通してくれて、美味しいごはんを食べさせてもらったのでした。  「日本人が引っ越し来たぞ」という事は噂にはなっていたようですが、あまりアパートの住人と交流していなかった私(言葉の問題もあります)ですが、餓死寸前だった事を聞きつけた住人たちが、「俺の家に食べに来い」とか「これ美味しいから食べなさい」と差し入れをしてくれたり。  中国人も結構いい人が多いです。私が中国で8年間も過ごせるキッカケを与えてくれたエピソードでした。(執筆者:高橋 亮 提供:中国ビジネスヘッドライン)
「中国人は嘘つきで冷たい。かつうるさい」多くの日本人が持つ中国人の印象はそのようなものになるかと思います。筆者も大嫌いな中国人が沢山いますので、「半分は同意」ではあるのですが、半分は「でも、そうでもないぞ」というのが正直な感想です。
china,column
2015-02-20 10:15