中国の鉄鋼業界 「成長の踊り場」か=英メディア

 中国メディアの参考消息は19日、英紙フィナンシャル・タイムズを引用し、中国鋼鉄工業協会会長にこのほど就任した張広寧氏が発表した「中国の鉄鋼業界はかつてない試練に直面している」との談話を発表したことを伝えた。  記事は、中国経済が中低速ながらも安定して成長する「新常態(ニューノーマル)」を迎えつつあるなかで、張広寧氏が「鉄鋼業界は発展モデルの転換を迫られている」と指摘したことを紹介し、「もっとも困難な時期であると同時に、産業のグレードアップを図るうえで最適な時期でもある」と述べたことを紹介した。  続けて、中国の鉄鋼生産量は2000年から13年まで年平均15%で増え続けてきたとし、生産量がピークを迎えたということは「中国の都市化および工業化を背景とした成長が“踊り場”に差し掛かっていることを意味する」と論じた。  さらに中国の都市化について、「多くのアナリストは中国の鉄鋼生産量は2025年にピークを迎えると予測していた」と紹介する一方、現在の状況を見る限りではピークを迎えるタイミングは大幅に前倒しになったと指摘した。  続けて記事は、エネルギー関連ついての助言を行う会社ウッド・マッケンジーによる指摘として、「中国の14年における鉄鋼生産量は世界の生産量の約半分を占めた」としつつも、そのほとんどが輸出に回され、中国国内の鉄鋼消費量は前年比3.4%減となり、約30年ぶりにマイナス成長になったと紹介。中国鋼鉄工業協会会長の張広寧氏が談話で発表した「中国の鉄鋼業界はかつてない試練に直面している」との談話は事実との見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの参考消息は19日、中国鋼鉄工業協会会長の張広寧氏が発表した「中国の鉄鋼業界はかつてない試練に直面している」とのを発表をしたことを伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-02-20 14:15