【為替本日の注目点】119円台の維持なるか、上昇基調の日経注目
NY市場
ギリシャへの金融支援を4ヶ月延長することで合意したことを受けて、ドル円は再び119円台に。NYダウが最高値を更新したこともあり、「リスクオン」の流れに傾いた。ユーロドルは欧州時間に1.1278まで下落したが、ギリシャへの支援問題が進展したことで、ユーロは急上昇し1.14台まで買われる。
欧州情勢が最悪の事態を避けることができたことで株価は反発。S&P500は最高値を更新し、ダウも1万8100ドル台に乗せ、最高値を更新。一方、債券相場はリスク要因が一つ後退したことから続落。長期金利は2.11%台で取引を終える。金は反落。原油価格も続落し50ドル台に。
ドル/円 118.30 ~ 119.19
ユーロ/ドル 1.1278 ~ 1.1430
ユーロ/円 133.54 ~ 135.90
NYダウ +154.67 → 18,140.44ドル
GOLD -2.70 → 1,204.90ドル
WTI -0.82 → 50.34ドル
米10年国債 +0.002 → 2.110%
本日の注目イベント
日 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月20、21日分)
独 独2月IFO景況指数
米 1月中古住宅販売件数
ドル円はますますレンジを狭め、118円~119円台前半での推移を繰り返しています。先週末も海外市場では、一時118円30銭近辺までドル売りが進んだものの、ギリシャ支援問題が進展を見せたことで、ドルの買い戻しが進み119円台で越週しています。
ギリシャへの金融支援では、当初チプラス政権側は6ヶ月の延長を申請すると伝えられていましたが、20日のユーロ圏財務相会合で、ギリシャが財政目標など、一定の条件を達成することを条件に、4ヶ月延長することで合意しました。ギリシャはそれと引き換えに、今後実施する経済措置のリストを23日に提出することになっており、ユーロ圏財務相は、それが十分かどうか検証することになっています。
これでギリシャがデフォルトに陥るなど、最悪の事態は避けることができましたが、まだ先行きは流動的と考えられます。チプラス政権は、今後ともECBやIMFなど「トロイカ」から合意した政策の妥当性について検証を受けることになり、緊縮財政の転換を掲げて政権をとったチプラス政権にとっては、政権基盤の低下につながる恐れがあります。今後はギリシャが独自に資金調達を行う模様ですが、次のハードルはIMFからの22億ユーロ(約2980億円)相当の融資が期限を迎える来月に訪れます。
ドル円は日米欧の株価が堅調なこともあり、底堅い動きを見せてはいますが、上値も徐々に切り下がっています。119円台半ばが最初のレジスタンスと見られますが、先週は木曜日と金曜日に、ともに119円20銭手前で頭を押さえられています。従って、今日も119円20銭~119円50銭辺りが抵抗帯となる可能性があります。
ただ株価がさらに上昇速度を速めるようだと、この水準を抜けることも考えられます。ここ数週間は、119円台で折り返してきても、東京時間で119円台を維持できずに、ずるずると下落するパターンが続いています。その意味では、今日も119円台が維持できないのかどうかに注目しています。上昇基調の日経平均株価にも注意が必要です。
ユーロドルは日足では「三角保ち合い」を形成していましたが、先週末の欧州市場で一時1.1278まで下落したことで一旦は下抜けした格好になっています。下抜けしたことで、ユーロ売りが加速したと思われますが、その後のギリシャ支援問題進展で、1.14台まで反発し、再び元のレンジ内に収まっています。1.12台半ば~1.14台半ばがまだ抜け切れません。本日のドル円の予想レンジは、118円50銭~119円60銭程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ギリシャへの金融支援を4ヶ月延長することで合意したことを受けて、ドル円は再び119円台に。NYダウが最高値を更新したこともあり、「リスクオン」の流れに傾いた。ユーロドルは欧州時間に1.1278まで下落したが、ギリシャへの支援問題が進展したことで、ユーロは急上昇し1.14台まで買われる。
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2015-02-23 09:30