中国経済は「警戒」すべし!・・・数々のデータが示している=中国メディア

 中国メディアの中国経済網は22日、世界の工場と称された中国の製造業はかつて中国の経済成長をけん引する存在だったとしつつも、現在は東南アジア諸国が製造業の分野で力をつけ、中国のコスト優位を奪い始めていると指摘し、「中国の製造業は2015年をいかにして乗り切るべきか」と論じる記事を掲載した。  記事は、これまで中国に投資を行ってきた製造業の本国回帰が始まり、中国への投資における強みも失われつつあると指摘し、東南アジア諸国の台頭と合わせ、「挟み撃ちの状況」と論じた。さらに、業界内からは「中国の製造業は果たして2015年を乗り切れるだろうか」といった声があがっていると伝えた。  さらに、シチズンやノキアといった大企業が相次いで中国国内の工場を閉鎖したことを指摘したうえで、「大企業の工場閉鎖より前に中国の製造業の倒産はすでに発生が相次いでいた」とし、工場の経営者が自殺したり、金を持ち逃げして行方をくらましたりしたケースを紹介。  続けて、中国の製造業の業況を示すデータとして、中国製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が49.7だったことを紹介し、「14年12月の同指数が49.6だったためほぼ横ばい」と指摘。さらに14年11月、12月、15年1月の3カ月間における平均値は49.8だったとし、前年同期比の平均値が50.3だったことに比べれば明らかに減速していると論じた。  また、中国の海関(税関)総署のデータを引用し、15年1月の中国の輸出入総額は前年同月比10.8%減になったと指摘し、輸出は同3.2%減、輸入は19.7%減になったと紹介。輸出と輸入の双方が減少するなか、輸入がより大きく減少したことは「中国経済が警戒すべき状況にある」ことを意味するとし、製造業の倒産やPMIの低迷はそれを裏付ける事象だと論じた。  さらに記事は、中国国務院参事室の姚景源研究員の話として、「生産者物価指数(PPI)が2012年下半期から下落傾向にあり、15年は消費者物価指数(CPI)がマイナス成長になる可能性がある」と伝え、中国はデフレ圧力に警戒すべきだと論じた。続けて、中国の製造業が相次いで倒産していることや、数々のデータが示すとおり、中国経済は今まさに今後の先行きを警戒すべき時期にあると指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Zhang YuanGeng/123RF.COM)
中国メディアの中国経済網は22日、世界の工場と称された中国の製造業はかつて中国の経済成長をけん引する存在だったとしつつも、現在は東南アジア諸国が製造業の分野で力をつけ、中国のコスト優位を奪い始めていると指摘。(イメージ写真提供:(C) Zhang YuanGeng/123RF.COM)
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2015-02-23 11:00