世界経済に「暗雲」・・・中国はリスクに備えよ=中国メディア

香港メディアの南華早報は2月21日、中低速ながらも安定して成長する「新常態(ニューノーマル)」の時代を迎えた中国経済は国内外の経済リスクに対して準備を整えるべきだと論じる記事を掲載した。
記事は、中国には不動産バブルが存在するというのが国外の共通認識だとする一方、ピーターソン国際経済研究所が2014年8月に報告書を発表し、「中国不動産市場の変動幅は大きいものの、ドバイや日本のようなバブル崩壊は考えにくい」と論じたことを紹介。
1998年以前の中国では不動産はすべて国有であり、そもそも市場が存在しなかったことがバブル崩壊が考えにくい理由だとし、不動産市場の自由化後に市場の加熱はあったものの、不動産購入時の頭金が30%と高い水準であることなどから住宅ローンの規模はさほど大きくないと主張した。
そのほか、スタンダードチャータード銀行のデータとして「中国の国内総生産(GDP)に占める借金の割合は日本や米国よりはるかに低い」と主張。さらに、中国のシャドーバンキングの規模は米国よりも小さいとの見方もあるなどと主張し、中国経済は世界的に見れば相対的に安定していると主張した。
一方で記事は、世界経済の状況には暗雲が漂っていると主張し、米国の資産購入プログラムが終了し、将来的に利上げが行われることや、世界の主要国の量的緩和による資産バブル、米国でのシェールガスのバブル化および原油価格下落による“シェールバブル”の終焉などを挙げ、「世界経済には嵐が巻き起こる可能性があり、そうなれば安定した成長を続ける中国も巻き込まれてしまうだろう」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
香港メディアの南華早報は2月21日、中低速ながらも安定して成長する「新常態(ニューノーマル)」の時代を迎えた中国経済は国内外の経済リスクに対して準備を整えるべきだと論じる記事を掲載した。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
china,economic
2015-02-25 13:30