中国人初心者は皆が戸惑う「中国人の言い訳」 そんなに凄いの?

新しく中国に赴任をしてきた駐在員や、中国で仕事をしようと現地に乗り込んでくる日本人の現地採用スタッフの方。皆さん、最初は意気揚々とこの4000年の歴史がある国に乗り込んでくるのですが、大体2か月位で様々な現実を突きつけられて精神的に一杯一杯になってしまうケースが多いようです。
外国で生活する事自体が大きなストレスですが、中国人と一緒に仕事をする事の難しさが、彼らを精神的に大きく疲弊させているのは事実です。
「中国人のこんな所に疲れる」というコラムはまた別途執筆をしたいと思っていますが、日本人を疲れさせる彼らの立ち居振る舞いランキングの中で常に上位をキープしているのが、「言い訳」です。
■本当に言い訳ばかりするの?
「中国人ってそんなに言い訳するの?」 そうお思いの方も多いかもしれません。極端過ぎるとお思いですか?
ですが、答えは簡単です。凄い言い訳をします。注意したり怒ったりしたら99%言い訳が返ってきます。
ミスしても何をしても、注意をして「すいませんでした、以後気をつけます」と素直に反省する中国人を筆者は3人しか見たことがありません。(少なくとも1000人は中国人が怒られるシーンを見てますから、確率にすると空恐ろしくなります)
自分に非がある点は「認めたら馬鹿者」、「正直者は馬鹿をみるから馬鹿者」が基本的な彼らの価値観ですので、腹を立てたら負けです。
この原稿を書いている上海の居酒屋さんでも、すぐ隣りの席で新任と思しき日本人駐在員が、直属の部下になったと思しき中国人スタッフにお説教をしていますが、全然ラチがあいていません……。どうも材料の発注を任せていたようですが、ウラを取るのが甘くて、必要な納期に間に合わずお困りの様子。
中国人スタッフ「微信(中国版のLINEのようなもの)で工場長に私、確認しました。チャットの記録見ますか? ほら、この中国語がOKわかったの意味ですよ。私、チャットで納期確認しましたよ」
日本人駐在員「なんで発注書とか書面で残さないんだ?」
中国人スタッフ「工場長はチャットで私に間に合うと言いました」
日本人駐在員「チャットなんかで億単位の材料の発注するか、普通」
中国人スタッフ「中国人は契約の話もチャットでするのが普通です」
日本人駐在員「……」
■「言い訳」にはどう対応したらいいの?
このようなやり取りを見かけるのは日常茶飯事です。居酒屋で見かけるのはレアケースではありますが、会社にいれば日常的に発生するお馴染みの光景です。
じゃあ、どうすればいいか? という問題が出てきますが、これには残念ながら付ける薬はありません。「大事な事は3重以上に念を押しておく。凄く大事な事は5重に」しか方法はないと筆者は考えています。
面子を何よりも大切にするのが中国人ですから、あんまり念を入れ過ぎると、今度は逆に「私が信用出来ないのか!」と怒りだしますが、そこで動揺しては中国では負けます。
「万一ミスがあったら困るのは俺とお前だぞ」と絶対に譲らない気概がないと、結局ミスって言い訳されて、「困るのは自分自身」ということになります。
遅刻を注意したら
→「自宅のマンションのエレベーターが故障して下に降りられなかった」
大事なプレゼンでプロジェクターが作動せず、前日に動作確認しておかなかったことを注意したら
→「日本製のプロジェクターだから動作確認は不要と思った」
思い出すと疲れますのでここでは止めておきますが、とにかく中国で仕事をするなら、「言い訳」からは逃げられないと思っておくようにしましょう。
次のミッションがどれだけ大切か、そしてミスしない為には何重の備えが必要か。この国で仕事をするならば、「自分の身は自分で守るしかない」という事を肝に命じておかれる事をお勧めします。(執筆者:高橋 亮 提供:中国ビジネスヘッドライン)
新しく中国に赴任をしてきた駐在員や、中国で仕事をしようと現地に乗り込んでくる日本人の現地採用スタッフの方。皆さん、最初は意気揚々とこの4000年の歴史がある国に乗り込んでくるのですが、大体2か月位で様々な現実を突きつけられて精神的に一杯一杯になってしまうケースが多いようです。
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2015-02-27 15:45