春節迎える中国の年越し事情 爆竹に一晩で数十万つぎ込む人もざら

2015年を迎え、皆さんいかがお過ごしですか? こちら中国ではやっと新年を迎えました。そう、中国では旧暦で新年を迎え、今年は2月19日が春節と呼ばれる旧正月に当たります。きょうはそんな中国の年越しの様子を少しご紹介したいと思います。
■家族団らん
やはり一家団らんで年越し、これは洋の東西を問わずどこも同じのようです。わたしの住む福建の田舎では、この時期遠方から(国外からの帰省組もかなり多い)子どもや孫、親族が帰って来ますので、皆で久しぶりの団らんを楽しみます。
料理は南方地方ではたいていが鍋料理で、具材には肉や魚を使います。魚は中国語の発音が「余」と同じで、いい収穫があるという意味に通じ縁起がいいとされていて、特に大晦日に魚を食べることを好みます。
肉は、この時のために自宅で飼っている鶏鳥や鴨、ウサギを締めます。これはこの地方では最高のもてなしとされています。私も先日初めてウサギの肉をいただきましたが、柔らかくてとてもおいしいかったです。
■春晩
これは、国営中央テレビが放送する春節の国民的年越し番組で、日本でいう紅白歌合戦のようなものです。
とは言え歌だけではなく、様々な出し物や雑技、漫才、踊りなど内容盛りだくさんで、鍋を囲みながらこの番組を見て年を越すのが中国の定番となっています。ちなみに出演者数、放送時間、視聴率の3項目でギネスに認定されていて、2012年には視聴者数でもギネス認定されたというモンスター番組です。
■そして爆竹・花火
これは中国の年越しを語る上で絶対に外せないでしょう。夜の6時7時ごろからあちこちでひっきりなしに花火が打ち上げられ爆竹が鳴ります。
短時間にあまりにも一斉に火薬が使用されるため、深刻な大気汚染が引き起こされ、大都市や山間部の都市では政府が使用を規制するほどです。とにかく派手です。
自宅わきの細い筋で花火大会さながらに打ちあがる様子は、もはやきれいを通り越して怖かったりうるさかったりします(苦笑)。
ちなみにこちらに来たばかりのころ、地元の友人から「今日(大晦日)は夕方にはベランダの洗濯物はすべて取り込んでおいた方がいいよ」と言われました。何の事だかわからずそのままにしておいたのですが、翌日見たら見事に火薬のにおいがついていました。(笑)まあ、わずか数時間の間に相当な量の火薬が夜空に消えていくわけですから当然ですよね。
友人が言っていましたが「一晩に数万元(日本円で数十万円)を爆竹・花火につぎ込む人もざら」なんだそうです。また、ある同僚が実家に帰った時、段ボール箱がうず高く積んであって、「これは何? 食べ物?」と聞いたところすべて爆竹と花火だったそうです。まさに驚くべき消費量です。
こうして中国の一年が終わっていき、また新しい年が始まります。皆今年こそは良い年であるように願いながら、家族とのひと時を過ごします。文化や習慣は違っても、願いはみな同じですね。2015年が良い年になり、これからますます日中友好が進んでいくよう心から願っています。(執筆者:高山 翔 提供:中国ビジネスヘッドライン)
2015年を迎え、皆さんいかがお過ごしですか? こちら中国ではやっと新年を迎えました。そう、中国では旧暦で新年を迎え、今年は2月19日が春節と呼ばれる旧正月に当たります。きょうはそんな中国の年越しの様子を少しご紹介したいと思います。
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2015-02-27 15:45