イワキは12月戻り高値から反落だが、出直りの流れに変化なし、指標面の割安感に見直し余地

 医薬品・医薬品原料商社のイワキ <8095> の株価は12月の戻り高値から一旦反落し、足元では全般地合い悪化の影響も受けているが、指標面の割安感に見直し余地があり、出直りの流れに変化はないだろう。  1914年創業の医薬品商社で、医薬品事業(医療用・一般用・動物用医薬品の製造・販売、調剤薬局経営など)、医薬品原料・香粧品原料事業(医薬品・香粧品原料の製造・販売、化粧品のOEM製造など)、化成品事業(電子工業用薬品・表面処理用薬品・化成品などの製造・販売)、食品原料・機能性食品事業(食品原料の製造・販売、サプリメントのOEM製造など)、その他事業(医療機器の販売、化粧品の製造・販売など)を展開している。  全国の医薬品卸・医療機関・ドラッグストアなどに医薬品や機能性食品などを供給する卸売機能、国内外のメーカーなどを開拓して輸出入する商社機能、そしてグループ内に岩城製薬(ジェネリック医薬品・医薬品原料、医療機関向け化粧品)やメルテックス(表面処理薬品)などのメーカー機能を併せ持つことが強みである。事業基盤強化と収益拡大に向けて卸売・商社・メーカー機能を連携し、ドラッグストア向けPB商品の提案強化、生産体制効率化と製造コスト低減などを推進している。  1月14日に発表した前期(13年11月期)の連結業績は売上高が前々期比1.0%増の524億65百万円、営業利益が同10.6%減の10億07百万円、経常利益が同11.4%減の11億54百万円、純利益が同2.1%増の7億54百万円だった。営業利益は輸入原料価格の上昇などで減益だったが、計画の9億円を上回った。セグメント別に見ると、需要が低調だった化成品事業が同11.5%減収、食品原料・機能性食品事業が同0.4%減収だったが、主力の医薬品事業が自社ジェネリック医薬品や自社企画PB商品の好調で同3.1%増収、医薬品原料・香粧品原料事業が同9.8%増収だった。  今期(14年11月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比1.0%増の530億円、営業利益が同0.8%減の10億円、経常利益が同4.7%減の11億円、純利益が同13.9%減の6億50百万円としている。配当予想については前期と同額の年間6円(第2四半期末3円、期末3円)とした。14年4月予定の薬価改定の影響などで営業利益は横ばい見通しだ。ただしジェネリック医薬品・原料関連の市場は拡大基調であり、前期低調だった化成品事業の需要も自動車関連を中心に上向くことが予想される。会社見通しはやや保守的だろう。  株価の動きを見ると、12月4日の戻り高値239円から反落して直近安値の12月25日199円まで調整した後、年初からは概ね210円~220円近辺で推移している。前期決算発表に対する反応は限定的のようだが、徐々に水準を切り上げる展開のようだ。1月27日には205円まで調整する場面があったが、全般地合い悪化の影響を受けた形であり、下値は限定的だろう。  1月27日の終値207円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS19円24銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は2.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS499円78銭で算出)は0.4倍近辺である。週足チャートで見ると1月27日は下値を模索したが、26週移動平均線近辺でサポートラインを確認した形だろう。指標面の割安感にも見直し余地があり、出直り歩調で昨年4月高値241円を試す流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医薬品・医薬品原料商社のイワキ<8095>(東1)の株価は12月の戻り高値から一旦反落し、足元では全般地合い悪化の影響も受けているが、指標面の割安感に見直し余地があり、出直りの流れに変化はないだろう。
economic
2014-01-28 09:15