中国の「原発輸出」・・・高速鉄道よりも明るい前途=中国メディア

中国メディアの中国工業報新聞網は2日、中国とアルゼンチンがこのほどアルゼンチン国内における加圧水型原子炉の建設について協力することで合意したと伝え、「中国が自主開発した第3世代原子炉が初めて海外進出することに成功したことを意味する」と報じた。
記事は中国が原発と同じく海外輸出に力を入れている高速鉄道を引き合いに、「高速鉄道の海外進出における最大の障害は投資額が莫大(ばくだい)であること」と指摘。さらに、公益性の高い事業である高速鉄道は投資額に対する利益率が高くはないと指摘したほか、「中国では一部の路線で黒字化しているが、そのほかの路線は赤字だ」と論じた。
一方、原発については「大国であろうと小国であろうと、貧しい国であろうと豊かな国であろうと電力が不要な国はない」と指摘し、世界の市場は高速鉄道より大きいとの見方を示した。
さらに、現在までに中国の原発技術はアルゼンチンのほかにパキスタンに輸出されていると伝え、「パキスタンは開発途上国であり、決して豊かな国ではないため高速鉄道は建設できないが、それでも中国の原発は導入できる」と主張した。
また、中国の原発技術は英国やルーマニアにも導入される見通しと紹介したうえで、「世界的に見れば、中国の原発技術を導入したいと考えている国は、中国高速鉄道に関心を持っている国よりはるかに多い」と主張。
続けて、中国の企業連合が落札したメキシコの高速鉄道プロジェクトが事実上頓挫していることを指摘し、「中国高速鉄道には悪いニュースも多いものの、中国の原発技術の前途は高速鉄道よりはるかに明るく、海外進出における意義も高速鉄道に劣らない」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国工業報新聞網は2日、「中国が自主開発した第3世代原子炉が初めて海外進出することに成功したことを意味する」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-03-02 18:45