プリウスPHVで訪ねる東北の今、津田大介さんが復興進む現場を取材

 トヨタのプラグインハイブリッド車「PRIUS PHV」に乗って、ジャーナリストの津田大介さんが震災後の東北の街と人を取材する「東北の今を知る with PRIUS PHV」が2015年2月20日~2月22日の3日間にわたり行われた。宮城県の女川駅前の再開発エリア、常磐自動車道の復興PAである福島県双葉郡楢葉町の「ならはパーキングエリア」、また、福島県いわき市の「いわき万本桜」エリアを訪ね、メディアではあまり語られていない「東北の今」に触れた。写真は津田大介氏。トレーラーハウス型宿泊施設「エルファロ」の前にて、「PRIUS PHV」と。  津田大介さんは、災害時の使用という面でも注目される「PRIUS PHV」に乗って、東日本大震災後の東北の現状を取材し、復興に向けた具体的な活動や支援を呼びかける活動を続けてきた。「PRIUS PHV」は、「充電プリウス」とも呼ばれ、家庭のコンセントなどで充電が可能。充電時間は200Vのコンセントからは約90分、100Vでは約180分。EV走行可能距離は26.4km、最高速度は約100km/hを実現している。  宮城県女川町では、トレーラーハウス型宿泊施設「エルファロ(EL FARO:スペイン語の灯台)」を訪問。震災の津波で町の8割を流され、建築制限地域となったことで、宿泊施設を建てられる場所がなく、復興支援で来てくれる人が宿泊する場所がないという悩みの解決策となったのが、移動可能なトレーラーハウスによる宿泊施設の設置だった。今後、町が復興していく状況に応じて施設の移動、また、万一の災害時には移動宿泊施設として活用することもできる。  「エルファロ」の企画・立ち上げにもかかわった特定非営利活動法人「アスヘノキボウ」代表理事の小松洋介さんは、女川町の中心市街地商業エリアの整備について「なるべく地元に元々あった商店を中心に揃えたい。再開発の問題は、週末は盛り上がっても平日が閑散としてしまうようでは意味がないので、平日は親子で参加できるイベントなどを実施して、常にある程度の集客が見込めるようにしたい」と語った。  また、宮城県女川町産業復興課公民連携室室長の山田康人さんは、「女川町は海の幸が豊富な場所。多くの方に体験していただけるよう、新施設には公園やBBQができるスペースを開設する予定。この地域は、震災をきっかけに、住宅は高台に、商店を海側に寄せた形態で生まれ変わる」と、新しい町づくりの構想を語った。  そして、福島県の楢葉町では、3月1日に供用開始した「ならはPA」に設置される壁画やディスプレイの除幕式に参加。この「ならはPA」は、常磐自動車道相馬インターチェンジまでの延伸に合わせて23年度中にオープン予定だったが、震災に伴う原発事故の関係でオープンが中止されていた。除幕された壁画とディスプレイは3年前に制作されたもの。壁画は当時中学生だった地元の学生たちが制作し、サッカー日本代表も合宿していたJヴィレッジが楢葉町にあることから「サッカー」をキーワードにした壁画になっている。ディスプレイもサッカー日本代表のメンバーが東日本大震災からの復興を願って手形と足形を提供したもの。 NPO法人ハッピーロードネットの西本由美子さんは、「ならはPAは、たくさんの思いが詰まった場所。世界一のPAにしたい」とPAオープンを喜んだ。また、ディスプレイの企画にもかかわった高校生OBの小堀祐紀さんは、「正直、どうやったら完成するのか不安だった。震災の現状を目の当りにした時、全てが駄目になったと思ったが、本当にみなさんの支えのおかげで実現できた」と、この3年間を振り返って感慨深げだった。 最後に、PRIUS PHVは、「いわき万本桜」の地を訪れて、今回の東北訪問を終えた。 ハンドルを握って東北の各地を訪ねた津田大介さんは、「(PRIUS PHVは)2012年2月の取材でも使わせていただいたんですが、以前のモデルにはなかったAC100Vの電源も取れるようになったことで『取材』が格段にやりやすくなりました。今回の取材では陸前高田からいわきまで様々な地域を訪れましたが、一度も給油せず取材を終えることができたのは驚きです。環境に配慮しながら、震災時の非常用バッテリーや発電機としても使えるプリウスPHVは震災大国の日本において貴重な存在であると改めて思いました」と、3日間を振り返った。(編集担当:風間浩)
トヨタのプラグインハイブリッド車「PRIUS PHV」に乗って、ジャーナリストの津田大介さん(写真)が震災後の東北の街と人を取材する「東北の今を知る with PRIUS PHV」が行われた。
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2015-03-04 17:45