台湾高速鉄道に「経営破綻」の可能性浮上=台湾メディア

台湾の高速鉄道(台湾高鉄)が、早ければ4月にも経営破綻する可能性が出てきた。台湾高等法院(高裁)は3日、大手株主2社が株の買戻しなどを求めていた裁判で、原告側の主張を認める判決を言い渡した。台湾高鉄は厳しい経営が続いており、4月にも経営破綻する可能性が出てきたという。台湾メディアの聯合新聞などが報じた。
台湾高鉄は2007年に開業したが、建設時の融資返済で苦しい経営が続いた。また乗客数も当初見込みを大きく下回った。航空機などとの競争を念頭に料金を低く設定したことも、経営を圧迫。これまでも破綻懸念が発生していた。
台湾高鉄の優先株を保有する欣陸国際公司と中華開発銀行は、契約にもとづく台湾高鉄による優先株の買戻し期日が過ぎたにも関わらず、台湾高鉄側が応じないとして訴訟を起こした。
原告は一審で、優先株の一部のみの買戻しを求めて勝訴。二審では優先株すべてを11億728万台湾ドル(約42億1600万円)で買戻すことを求め、勝訴した。裁判は三審制で、台湾高鉄は上告することができるが、早ければ4月末には優先株の買戻しを命ずる判決が言い渡される可能性があるという。
台湾高鉄の打開策として、新たな株式を発行して資金を調達し、同裁判原告への支払いに充てることも考えられるが、今のところ具体的な動きはないという。
台湾政府・交通部は、台湾高鉄が二審にも敗訴したことで、これまで権利を主張せず様子を見ていた株主が、一斉に優先株の買戻しを要求する可能性もあるとしている。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Wang SHIH-WEi /123RF.COM)
台湾の高速鉄道(台湾高鉄)が、早ければ4月にも経営破綻する可能性が出てきた。台湾メディアの聯合新聞などが報じた。(イメージ写真提供:(C) Wang SHIH-WEi /123RF.COM)
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2015-03-04 18:15