「石炭依存脱却」目指す中国・・・ネット民ら「真剣議論」に

中国政府・国家能源局(国家エネルギー局)は公式サイトで5日、国家発展改革委員会のヌル・ベクリ副主任による同国の「エネルギー生産と消費革命」についての説明を掲載した。中国版ツイッターの微博(ウェイボー)ではエネルギー・環境問題についてさまざまな意見が寄せられた。
国家能源局のサイトは、ヌル副主席へのインタビュー形式の文章を掲載した。ヌル副主席は、改革の概要は「エネルギー発展戦略行動計画(2014-2020)」としてまとめられており、「基本的な考えは節約・清潔・安全だ」と説明。
具体的にまず重視しているのは、エネルギー自給率の確保であり、中国国内で資源が豊富な石炭についてはクリーンで効率のよい利用法を導入するとした。あわせて中国における一次エネルギーのうち、石炭は約66%で、世界平均よりも35ポイント高いと指摘。世界の趨勢に応じて石炭の消費を減らすよう努力し、さらに石油や天然ガスを含めたさらに化石燃料から非化石燃料へと転換を進めると述べた。
中国版ツイッターの微博(ウェイボー)ではアカウント名「オッカムの剃刀」さんが、ヌル副主任による「石炭脱却」の考えに反発。「石炭はやすい。経済の過程で完全に石炭を排除したのでは、自分で自分の力を捨てることになってしまう」、「原子力も水力も風力も、環境には影響する」、「エネルギー源がすべて使わなければ、われわれは皆、死んでしまう」などと主張した。
オッカムの剃刀さんに対しては、「石炭をクリーンに使う方法がある」、「だれが石炭を完全に放棄すると言ったのか? ちゃんと見たのか?」などの批判が寄せられた。
人々がエネルギーに「安さ」ばかりを求めていたのでは、環境問題は解決しないと主張した人もいる。「北部の人は暖房費が上がってもよいと思うのかどうか」、「全国民が、ガソリン代が上がってもよいと思うのかどうか」、「(燃料費上昇のため)宅配便の価格と全商品価格が上がってもよいと思うのかどうか」などと問い掛け、エネルギー価格に対策費用を上乗せして、「きれいな空と交換」する必要があると主張。
同ユーザーは「環境問題で企業の自覚に期待してはならない」と主張。「だれかがツケを支払わねばならない。私とあなたが支払わねば、ほかのだれも支払わない」と論じた。(編集担当:如月隼人)
中国政府・国家能源局(国家エネルギー局)は公式サイトで5日、国家発展改革委員会のヌル・ベクリ副主任による同国の「エネルギー生産と消費革命」についての説明を掲載した。中国版ツイッターの微博(ウェイボー)ではエネルギー・環境問題についてさまざまな意見が寄せられた。
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2015-03-06 15:15