JPX日経400、連動型ETF2本が同時に上場

 日本取引所グループ(JPX)は2014年1月28日、新しい株価指数「JPX日経インデックス400」に連動するETF(上場投資信託)2本を同時に東京証券取引所に上場した。新株価指数の算出は2014年1月6日に始まったばかりだが、日興アセットマネジメントが運用する「上場インデックスファンドJPX日経インデックス400」 <1592> と野村アセットマネジメントが運用する「NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信」 <1591> が早くも新株価指数連動ETFを上場した。東京証券取引所のオープン・プラットフォームにて相次いで上場セレモニーを開催し、新ETFの上場を祝した。なお、2月6日は三菱UFJ投信の「MAXIS JPX日経インデックス400上場投信」も上場する予定。  日興アセットマネジメント代表取締役会長兼社長兼CEOの柴田拓美氏(写真:左)は、「3年間のROE(株主資本利益)、累積営業利益、時価総額、そして、ガバナンス等の基準で組入銘柄を選定する『JPX日経400』は、これまでにない概念を提供するインデックス。その連動型ETFが上場することは、大変意義深いこと」と新ETFの上場を喜んだ。「JPX日経400の認知度が高まるとともに、企業経営者の間でROEを意識した経営が広がることは歓迎すべき動きといえ、理論上では、将来はTOPIX(東証株価指数)を上回るようなパフォーマンスが期待できる」と、新株価指数の普及に努めたいと語った。  また、JPX日経400の普及のためには、「新株価指数についての啓もう活動によって、指数の足元を固めていくことが大事。公募インデックス・ファンドの設定も含めて、市場の流動性が高まっていくこと、また、年金投資家や生命保険などの運用ポートフォリオの成績をはかるベンチマークにJPX日経400が採用されるようになれば、普及に弾みがつくだろう」と見通した。  一方、野村アセットマネジメントCEO兼執行役会長兼社長の岩崎俊博氏(写真:右)は、「JPX日経400の普及を通じて、資本の効率的な活用が重視されるようになることは、国内株式市場の活性化を促す」と、JPX日経400の誕生を評価した。また、同社常務の猿田隆氏は、「ROEが経営者に強く意識されるようになると、やみくもに増資するような行為にはブレーキがかかり、健全な資本市場の発展につながる。長期にわたってJPX日経400が市場平均を上回って上昇することが、日本市場の健全性を表すことにつながる」と期待を込めた。  また、猿田氏は、JPX日経400の普及策について「参加投資家の理解を深めるため、新株価指数のメリットや不足している点などさまざまな面から情報を広く公開して伝えていくことが重要。一般の投資家、取引所、証券会社など多くの関係者が力を合わせて取引の厚みを増す方策を続けていかなければならない。また、TOPIXや日経平均株価のように先物市場ができることによって、一段と市場の厚みが増すのでJPX日経400にも先物市場の創設を期待している」と語った。(編集担当:徳永浩)
日本取引所グループ(JPX)は2014年1月28日、新しい株価指数「JPX日経インデックス400」に連動するETF2本を同時に上場した。(写真は、左が日興アセットマネジメントの柴田拓美氏、右が野村アセットマネジメントの岩崎俊博氏。サーチナ撮影)
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2014-01-28 14:00