中国製造業のサバイバル・・・「正のスパイラルを生め!」=中国メディア

 中国メディアの科技日報は8日、中国の電機メーカー海信集団(ハイセンス・グループ)の周厚健董事長がビックデータやクラウドコンピューティングなど新しい技術はいずれも製造業と切り離すことのできない存在と述べたことを紹介し、「低付加価値のままでは中国の製造業の生き残りは厳しい」などと伝えた。  記事は、周厚健董事長が「アップルはデザインや設計だけを行い、製造は委託していると考えられているが、実際はフォックスコンなど受託製造業者は全体の一部の生産を行っているだけにすぎない」と述べたことを紹介し、アップルはメーカーすら「震え上がるような」技術や材料、機械、設備、専門家を有していると論じた。  続けて、中国の製造業について「200品目以上の工業製品において生産能力および輸出量で世界一の座を確保している」としつつも、近年は生産能力の過剰や利益率の低さといった課題に直面していると伝え、「中国の製造業の進むべき道は基礎を強化したうえで、イノベーションやエコ、知能化だ」と主張した。  また記事は、中国のタイヤ生産を例に挙げ、中国のタイヤメーカー三角集団の丁玉華董事長が「中国のタイヤ生産量および輸出量は世界一だが、世界の市場で見れば中国製タイヤはブランド力がなく、利益率も低く、中・低級品に属する」と述べたことを紹介した。  さらに、中国のタイヤメーカーには巨大な在庫を抱えている企業が多く、利益率も世界のトップメーカーに比べれば圧倒的に低いと指摘。さらに世界ではタイヤに対して省エネ、環境保護、低騒音、快適性といった付加価値をつけていると指摘する一方、「人口や豊富な資源といったかつての優位が薄れるなか、低付加価値のままでは中国の製造業の生き残りは厳しい」との見方を示した。  また記事は、ハイセンス・グループの周厚健董事長が「中国でもっとも競争力のある産業こそ製造業であり、中国の経済成長におけるもっとも重要な動力の1つだ」と述べたことを紹介し、中国製造業の生き残りのためには「消費者の反応を開発へフィードバックするなど“正のスパイラル”を生み出す必要がある」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの科技日報は8日、中国の電機メーカー海信集団(ハイセンス・グループ)の周厚健董事長がビックデータやクラウドコンピューティングなど新しい技術はいずれも製造業と切り離すことのできない存在と述べたことを紹介し、「低付加価値のままでは中国の製造業の生き残りは厳しい」などと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-03-09 18:00