寿スピリッツは高値更新の展開、中期成長力を評価して上値追いの流れに変化なし
菓子製造販売の寿スピリッツ <2222> (東2)の株価は高値を更新して水準切り上げの展開が続いている。中期成長力を評価する流れに変化はなく、自律調整を挟みながら上値追いの展開だろう。2月3日予定の第3四半期累計(4月~12月)業績発表が接近して動意付く可能性もありそうだ。
「ラングドシャ」ブランドなどを展開する山陰地区の寿製菓、「ルタオ」ブランドなどを展開する北海道のケイシイシイ、首都圏で洋菓子を多ブランド展開するシュクレイ、「赤い風船」ブランドなどを展開する九州の九十九島グループなどを傘下に擁し、地域限定ブランド菓子を製造・販売している。駅・空港・高速道路など交通機関チャネルの出店・販売比率が高いことも特徴であり、訪日外国人など観光客の増加も追い風となる。
企業ビジョンとして「全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサー」を掲げ、新ブランド・新商品・新店舗創り、新ビジネス開発、海外展開を推進している。新規分野ではジャパルシーが健康食品「栃(とち)」と「藍(あい)」を販売し、ジュテックスは通販基幹業務システムサービスを提供する。海外展開では13年7月、台湾台北市に海外初出店となるカフェ店舗「KONAYUKI」を立ち上げた。13年11月には「栃の実」に含まれるポリフェノールを「ヘリコバクター・ピロリ接着抑制剤」として特許を取得した。事業領域拡大で中期成長に対する期待感が高まる。
今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比5.3%増の217億50百万円、営業利益が同12.2%増の21億円、経常利益が同11.1%増の21億円、純利益が同12.2%増の11億70百万円としている。新規出店、首都圏での洋菓子販売強化、遷宮イベント開催の出雲や伊勢方面での販売強化、新規事業の本格化、製造採算の改善などで最高益更新見込みだ。
需要期となる下期の構成比が高い収益構造だが、第2四半期累計(4月~9月)は期初計画を上回った。また1月15日に発表した第3四半期累計(4月~12月)の概算売上高は前年同期比10.5%増の171億29百万円だった。四半期別の増収率を見ると、第1四半期(4月~6月)が同12.6%増収、第2四半期(7月~9月)が同8.3%増収、第3四半期(10月~12月)が同10.9%増収である。首都圏での展開強化に加えて、遷宮・奉祝イベントで観光客が増加している山陰地区・東海地区が好調に推移して全体を牽引しているようだ。通期増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、12月13日の1921円から一旦反落したが、すぐに切り返して水準切り上げの展開となった。1月21日には1998円を付けて12月高値を突破した。足元では全般地合い悪化の影響を受けて1800円台に調整したが、大きく下押す動きは見られず1月28日には1900円台を回復している。中期成長力を評価する流れに変化はないようだ。
1月28日の終値1926円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS112円79銭で算出)は17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS683円47銭で算出)は2.8倍近辺である。目先的にはやや過熱感を残しているが、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。自律調整を挟みながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
菓子製造販売の寿スピリッツ<2222>(東2)の株価は高値を更新して水準切り上げの展開が続いている。中期成長力を評価する流れに変化はなく・・・。
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2014-01-29 09:00