「リセッシュ除菌 EX」、独自の中和消臭技術で「ニオイ戻り」を防ぎ需要拡大に弾み

 花王が発売10周年を機に、2015年3月7日にパッケージデザイン・ボトル形状を一新した衣類・布・空間用消臭剤「リセッシュ除菌 EX」が、当初予想を超える売れ行きになっている。特に、男性用の「リセッシュ除菌EX Plus デオドラントパワー」と、花粉やPM2.5対策に使える静電気防止成分を配合した「リセッシュ除菌EX Plus プロテクトガード」の売れ行きが好調だという。今回のリニューアルの目的のひとつが「消臭スプレーで消費者の不満度が高く出る『ニオイ戻り』に対し、『リセッシュ』の消臭・除菌価値について情報発信が不十分だった」(マーケティングを担当する花王ホームケア事業Gの矢野由佳さん)とし、「リセッシュ」の消臭技術と活用法について、“幸せ住空間セラピスト”として活躍する古堅純子さんをゲストに迎え、3月12日にメディアセミナーを開催した。(写真は、花王ハウスホールド研究所の藤井志子さん) ■発売10周年でのリニューアルは想定以上の高評価  衣料用消臭剤の市場は、「リセッシュ」が発売された2005年から約10年間で1.6倍に拡大し、年間で約180億円市場に成長した。その背景は、生活意識のなかで「菌が気になる」という意識が高まってきていること。花王の調査では、2008年には「菌が気になる」という回答は60%に満たなかったが、2014年には約90%の水準にまで高まっている。このため、消臭スプレーの需要も、香りでニオイを抑えるタイプに対し、除菌で消臭するタイプが全体の60%を超え、成長率も高くなっているという。  ただ、最新のアンケート調査では、衣料用消臭剤の使用率は約70%だが、ほぼ毎日使うなどデイリー使用者の割合は約30%に留まっている。「消臭効果が長続きする」、「ニオイの発生を防ぐ」という商品への期待に対し、この効果への満足度が30~35%程度しかないという実態が、使用率拡大を阻むブレーキになっているようだ。実際に、消臭剤を使った直後にはニオイが消えたと感じても、時間が経過するとニオイが復活してくる「ニオイ戻り」を70%超の消費者が感じているという調査結果がでた。特に、「まくら」、「衣類」、「くつ」など汗や皮脂のニオイ戻りを感じる傾向が強いという。  リニューアルした「リセッシュ除菌 EX」は、「1日たっても汗のニオイ戻りがしない」という、消費者調査で85%が実感した高い消臭効果を中心に、本来の商品価値を改めて訴求している。ロゴとパッケージデザインを、高い消臭・除菌効果をアピールする内容に改めた。また、ボトル形状にユニバーサルデザイン視点を採りいれ、握りやすく、倒れにくい形状に一新した。 ■「リセッシュ」の中和消臭技術はニオイ戻りの根本を絶つ  「リセッシュ除菌 EX」のニオイ戻りを防ぐ「中和消臭技術」は、身体由来の汚れの変質(皮脂やタンパクに菌が関与してニオイを発生する)によるニオイ発生メカニズムに働きかけてニオイの発生を防ぐ。「リセッシュ」の発売当初から消臭技術の研究に携わってきた花王ハウスホールド研究所の藤井志子さんは、「一般に、ニオイの原因は菌であり、除菌すればニオイは消すことができると考えられていますが、これは誤解です。悪臭成分はニオイ菌が皮脂やタンパクなどを食べてつくりだす代謝物(=フンのようなもの)が正体です。除菌することによって、ニオイのもとをつくりだす菌を除くことはできますが、すでに生成された悪臭成分が残ったままでは、ニオイは取れません」と解説する。  「リセッシュ」は、ニオイ菌を除菌するだけではなく、悪臭成分を独自の消臭成分を使って化学反応(酸性とアルカリ性)させ、におわない成分に変えることで消臭している。花王が開発した消臭成分は様々な酸やアルカリのニオイを中和する力が強く、におわない成分の状態は安定しているため、消臭効果が持続するという。また、衣類に染み込んだニオイを消すため、有効成分が衣類に浸透する力も強化している。「ニオイの原因菌を除菌して新たなニオイの発生を防ぐ、菌が生成した悪臭成分を中和してにおわなくする、そして、有効成分を浸透させる。この3つのアプローチでニオイを消しにいくため『リセッシュ』はニオイ戻りを防ぐ優れた消臭効果があります」(藤井さん)と語っている。  また、もう一つのニオイの元である「外部からの付着(タバコ臭、調理臭など)」については、消臭香料によってニオイをにおわなく変調することで消臭するという。「消臭技術には、悪臭成分を香りで気にならなくさせる『マスキング消臭』や、炭などによって悪臭成分を多孔質物質の穴に取り込む『物理的消臭』などもありますが、時間が経過すると香りが飛んでニオイ戻りが発生し、悪臭成分を十分に取り込めないなどの問題があります」(藤井さん)と、長年の技術開発で磨き上げてきた「リセッシュ」の中和技術の優位性を強調した。 ■汚れを溜めない生活が「幸せ住空間」の基本姿勢  幸せ住空間セラピストとしてテレビや雑誌などで活躍する古堅純子さんは、キレイ好きが高じて富裕層向け掃除サービス会社に入社し、2000件以上の個人宅の掃除経験を重ねている。「すっきりときれいな家は、いい香りがします。反対に、掃除が行き届かない、片付いていない家には消臭剤が廊下などアチコチに置いてあるほどニオイが気になります。片付かない家の特徴は、“モノ”が多いこと。また、大きなゴミ箱を使っている、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りの掃除が不十分など、ニオイの元が多いことも特徴です。汚れを溜めない、ニオイの元を増やさない生活を心がけましょう」とアドバイス。  「リセッシュ」などの消臭スプレーは、「使う人がいつも使う決まった場所に置くこと。玄関マットやトイレマットなどに『リセッシュ』を吹きかけると、来客があっても安心できます。また、梅雨の季節などの部屋干しには、生乾きの状態で除菌作用のある『リセッシュ』を吹きかけておくと、生乾きの嫌なニオイが気にならなくなります」など、消臭スプレーを上手につかった生活で、毎日を気持ちよく過ごすコツを語った。  「リセッシュ除菌 EX」は、レギュラーラインとして「香り残らない」、「グリーンハーブの香り」、「クリアシトラスの香り」の3品。また、付加価値ライン「リセッシュ除菌EX Plus」として除菌・消臭に+αの機能を付加した4品をラインアップ。  新発売の「リセッシュ除菌EX Plus プロテクトガード」は、静電気防止成分を配合することで、PM2.5、花粉、黄砂、ハウスダストの静電気による付着を抑える。医師100名の使用による評価で88%が継続使用の意向を示した調査結果「AskDoctors 医師の使用意向 確認済み商品」のマークを取得している。  男性の気になる汗・皮脂、たばこ、食事などのニオイの元から消臭・除菌し、皮脂臭に聞く消臭香料素材を配合した「リセッシュ除菌EX Plus デオドラントパワー」は、従来からある「香り残らない」タイプに加え、新たに「ライトシトラスの香り」を追加。そして、尿臭の発生を抑える「尿臭ブロッカー」を配合した「リセッシュ除菌EX Plus 消臭ストロング」を用意した。(編集担当:風間浩)
花王が発売10周年を機に、2015年3月7日にパッケージデザイン・ボトル形状を一新した衣類・布・空間用消臭剤「リセッシュ除菌 EX」が、当初予想を超える売れ行きになっている。(写真は、花王ハウスホールド研究所の藤井志子さん)
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2015-03-13 17:30