自動車の安全性、「鋼板の厚さ」から離れられない中国人=中国メディア

 中国メディアの天府早報は13日、中国のネット上では日系車が事故で大破した写真や「日系車は鋼板が薄いため安全性に劣る」などといった情報が氾濫していると伝える一方、「中国以外の国では日系車に対する評価は中国国内の評価とまったく異なる」と論じた。  記事は、米国では「中国人消費者に“信頼性に劣る”と認識されている日系車は、米国では信頼性が高いと評価されている」と伝え、米国の権威ある調査機関や団体においても日系車の安全性や信頼性は「欧米ブランドの自動車を凌ぐほど」高い評価を得ていると指摘した。  続けて、中国では日系車と欧米の自動車のどちらがより安全なのかという議論は絶えず行われているとし、同メディアの記者が四川省成都市内の自動車販売店で100人の中国人消費者にアンケートを行ったところ、75人の消費者が「欧米ブランドの自動車のほうが安全」と回答したことを紹介。  さらに、その理由として「欧米ブランドの自動車は鋼板が厚く、日系車は鋼板が薄い」、「一部の日系車はフェンダーを指で押すだけでへこむが、欧米ブランドの車はまったくへこまない」などといった意見が挙がったと紹介した。  続けて記事は、「鋼板の厚さを理由に自動車の安全性を語り、自動車を選択するうえでの要素とすることは意味のあることなのだろうか?」と疑問を呈したうえで、自動車専門家の言葉として「鋼板の厚さは自動車の安全性を決定する要素ではない」と指摘した。  さらに、「敢えて壊れることで衝突のエネルギーを吸収する一方で、キャビン部分を頑丈に造る日系車はむしろ安全性が高い」と論じ、欧州の自動車安全テスト「ユーロNCAP」では多くの日系車が最高評価を得ていると指摘し、「アウディなど一部のブランドを除き、フォルクスワーゲンやプジョーも最高評価を得ることができていないのが現状」と紹介。  つまり、日系車の安全性は「中国人が誤解しているような水準ではなく、欧州ブランドの自動車も中国人が想像しているほど安全性が高いわけではない」などと論じた。(編集担当:村山健二)(写真は天府早報の13日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの天府早報は13日、「中国以外の国では日系車に対する評価は中国国内の評価とまったく異なる」と論じた。(写真は天府早報の13日付報道の画面キャプチャ)
china,economic,japanm,industry
2015-03-16 16:15