任天堂がストップ高買い気配、DeNAとの提携に証券会社のリポート相次ぐ

 任天堂 <7974> は3000円ストップ高の1万7080円買い気配。気配値は14年1月10日の昨年来高値1万6150円を上回る水準。17日引け後にディー・エヌ・エー(DeNA) <2432> との提携で「マリオ」など任天堂の人気キャラクターのスマートフォン向けゲームを開発すると発表した任天堂に対し、証券会社のリポートが相次いで観測された。  SMBC日興証券は「歴史的な転換点」と評価し、投資判断を「3」から「2」に、目標株価を9000円から1万4000円に引き上げた。新ゲーム専用機を開発中であることもポジティブとしている。  みずほ証券は様々な不透明要素や疑問は残るとしながらも、投資判断「買い」、目標株価1万5000円を据え置き。ゲームアプリ開発自体には一定のめどと自信があり、不安が残るアプリ運営面で卓越したデータ分析などのノウハウを有しているDeNAをパートナーとして選んだのも頷けるとした。  野村証券は投資判断「ニュートラル」を据え置いたが、目標株価は1万1700円から1万5700円に引き上げている。一方、DeNAについては投資判断を「Buy」、目標株価を1960円に引き上げた。任天堂との協業で安定収益源を獲得し、従来以上の利益成長確度が高まると期待した。  ゴールドマン・サックス証券は、主要タイトルのモバイル化で3年後にグローバルで月商300億円程度が可能になると予想したが、課金モデルや自社専用機との競合防止など不透明な部分は残るとしている。一方、DeNAは役割がバックエンドや運営に絞られる以上、任天堂の取り分が大きくなる可能性は高いが、海外におけるポテンシャルを考えれば国内での多少の競合を考慮しても大きくプラスになるとみた。投資判断は両社とも「中立」を継続している。(編集担当:宮川子平)
任天堂は3000円ストップ高の1万7080円買い気配。気配値は14年1月10日の昨年来高値1万6150円を上回る水準。
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2015-03-18 12:00