雪印メグミルクは持続的成長を目指す新たな中期計画に期待
雪印メグミルク <2270> は全般安にあおられて低調な動きだが、PBRは0.7倍と非常に割安な水準に到達、明らかに売られ過ぎゾーンに入ってきたニュアンスだ。
9月中間決算発表時に今2014年3月期の営業利益見通しが、従来の170億円から125億円(前期比16.7%減)に引き下げられた。株価はそれについて時間をかけて十分に織り込んだ。そうした状況を経ての今回の下げとあって、下値抵抗力は強いと思われる。中国の「一人っ子政策」の転換で、子供の増加が規定できることも、中期的には収益を押し上げていくことになりそう。
同社は「雪印メグミルクグループ中期経営計画(2010年3月期~2015年3月期)」で、「乳飲料」「ヨーグルト」「デザート」「ナチュラルチーズ」の4つのカテゴリーで「カテゴリーナンバーワン戦略」を強力に推進してきたが、9月中間決算では売上げは前期比3.5%増を確保、売上げ面では順調な進展を見せている。
そうした点を踏まえた上で、将来に向けた更なる取組みを着実に進捗させている。戦略設備投資については、海老名工場におけるチルド飲料生産機能の集約を進め、2014年3月に稼動開始を予定している。また、プロセスチーズとマーガリンの生産物流機能を集約する阿見工場は、2014年3月より本格稼働を開始していく予定だ。これら生産物流体制整備の着実な進行により、収益構造の改革が進む見通し。
今期の収益ダウンを受け中期計画の最終目標である連結営業利益200億円の達成を2014年3月期から2015年3月期に繰り延べした。現在、これまでの売上げ増の実績、及び戦略設備投資積極化、海外事業の拡大などを前進させることにより、持続的な成長を目指す、新しい中期経営計画の検討に着手している。となれば、PERの12.8倍も株価の割安さをアピールする要因にカウントできる。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
雪印メグミルク<2270>(東1)は全般安にあおられて低調な動きだが、PBRは0.7倍と非常に割安な水準に到達、明らかに売られ過ぎゾーンに入ってきたニュアンスだ。
economic
2014-01-29 12:00