革新は「コピー」からはじまる・・・「刷新」が企業存続の明暗=中国メディア

 中国の大手ポータルサイト網易は18日、「パクリの道を継続、中国企業に希望はあるのか?」と題する文章を掲載した。日本の奈良時代も引き合いに「革新は模倣からはじまる」と主張。発展の第1歩は「C2C(Copy to China)」と主張した。  文章は「パクリの開祖は、実は日本」と主張。1000年以上昔の奈良も長安の模倣、大量の日本人学者や僧侶が中国で学び、唐代の文化芸術や律令制度を持ち帰ったと指摘した。  日本は明治維新後も欧米の模倣をしつづけ、さらに「模倣の一方で、刷新を行った」、「その上で研究と改善を行った。最後に、自己の工業技術体系を確立した」と論じた。  中国の場合には、改革開放により「外資と技術の導入がわが国の主流になった。優秀な中国企業が多く出現した。その製品と技術の多くは国外の模倣だった」と主張。  文章は「ただし現在に至るまで、模倣先を超えた伝統企業は稀」とした上で「だが、中国のインターネット企業の世界における影響力は極めて大きい」と指摘。  中国のインターネット企業が「多くの場合、C2C(Copy to China)だったことは認めねばならない」、「しかし重要なのは、米国のモデルを単純にコピーしたのではなく、“中国化”という刷新がともなったことだ」と主張した。  文章はアリババ、百度(バイドゥ)、新浪などの企業名を挙げ、「最初は模倣だった。しかし同時に刷新を行ったことで、彼らはさらに生存の道を広げた」と論じた。  現状としては、「SNSやモバイル決済の分野で、アジア全体を見れば欧米の先を行っている」、「特にモバイル決済では中国が世界の先頭だ。その後をアップルやグーグル、サムスンが追っている」と主張した。  文章は、インターネット分野で大きな成功を収めたバイドゥ、アリババ、騰訊(テンセント)を「BAT」と呼び、BATのような規模になれば、「資金も豊富で、優秀な人材を得ることもできる。全世界の(知的財産などを含めた)資源を購入することができる」、「中国の新たな時代の自主開発と革新のために、堅実な基礎を打ち立てることができる」と論じた。 ********** ◆解説◆  第二次世界大戦後、ソ連は多くの友好国にトラクターなどの産業機械を提供した。故障や経年劣化すると多くの国はソ連に再提供を求めたが、中国は最初にもらった機械を分解して徹底的に研究し、自力で作れるようにしたという。  「典型的なパクリ」ではあるが、見方を変えれば、中国人が「他の国にできることなら、自分たちも必ずできる」との信念を堅持してきたことの例証とも言える。(編集担当:如月隼人)(写真はTechWebの18日付報道の画面キャプチャ)
中国の大手ポータルサイト網易は18日、「パクリの道を継続、中国企業に希望はあるのか?」と題する文章を掲載した。日本の奈良時代も引き合いに「革新は模倣からはじまる」と主張。発展の第1歩はC2C(Copy to China)と主張した。(写真はTechWebの18日付報道の画面キャプチャ)
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2015-03-20 11:15